注1)2100年における産業革命以前からの気温上昇は、STEPSが2.4℃、APSが1.7℃、NZEが1.5℃(いずれも50%の確率)、人口と経済成長の想定は3シナリオ共通で、2050年の世界の人口は97億人、2050年までの世界のGDP成長は率3.0~2.7%と想定されている。

注2)国別のCO2 排出量の区分が「電力・熱供給」となっていて、この排出量を発電電力量で除してCO2排出係数を算定しているため、絶対値としては大きめの値となっている。

注3)WEO2024本文中に中国は2030年目標を前倒しで達成したと記載しているが、政府目標の3倍の想定をすることを説明する記載はない。

注4)太陽光発電の設備容量が増加しても出力抑制が増えないということは、余剰の電力を貯蔵(蓄電池および揚水発電所)と利用(水素製造など)により吸収できている、ということである。しかし、WEO2024で想定されている中国の蓄電池容量は2050年に1800GW、揚水発電所は2050年に120GWで、合計しても太陽光発電設備容量の1/5程度である。一方で電解装置の容量は明記されていない が、世界の2050年導入量は400GW程度と、太陽光発電設備容量の1/40であり、中国ではその倍と仮定して合計しても、余剰の太陽光発電を吸収するには全く不十分であり、太陽光発電の利用率が設備容量に比例して増加する理由は依然として謎である。