なお経験上一番失敗のない水温は15度。これより温度を下げてもいいのだが、電気代がかかるため15度が妥協点かと思う。夏場はもちろん冬でもこの水温設定で。
筆者が使用しているのはゼンスイのZCシリーズ。強力に温度を下げるパワーを持ち、しかも故障が少ない(というかほぼ無い)のでオススメである。正直お手軽な価格とはいいがたいがここは妥協をしないほうが失敗は減る。一番小型のZC100から最強のZC1300まであるがニジマスやイワナなどの高水温に強い種類なら一番小型のクーラーで室内エアコンと併用でも対応できると思われる。
ただ本来は強力なクーラーがあるほうが稼働時間も短くてランニングコストと故障リスクも下がるため、お財布の許す限り大型のものを準備したい。
ちなみに自宅の60cm水槽で使用しているのはZC500。
ライト
水槽内を美しく照らすライトも必要。というのも渓流魚を自然光で飼育できるのは理想だが、魚たちは日照時間の長さによって繁殖のトリガーが働いてしまう。場合によっては寿命が短縮されてしまう可能性があることと、光の不足のために骨の発育に異常が生じて変形を起こす可能性があるので必要なアイテムだ。ただ渓流魚飼育だけで考えるなら高価なものは必要ない。
また追加アイテムとして点灯、消灯時間が調節できるタイマーを併用して水槽内の明るい時間を管理しよう。
カルキ抜き・トリートメント剤
水槽で使用する水は水道水を利用する。ただそのままの水道水は人が直接飲用できるように微量の塩素で殺菌されている。その微量の塩素が魚にとって致命的な有害物質になるので、それを取り除くカルキ抜きやトリートメント剤を使用して魚にとって安全な水にする必要がある。

筆者は通常の水替えにはテトラパーフェクトウォーター、魚をお迎えした移動中や水槽導入直後には魚の粘膜を保護するテトラアクアセイフ、残念ながら病気が発生したときはトリートメント剤が薬の薬効を阻害するのでシンプルなカルキ抜きと状況によって使い分けている。もちろんシンプルなカルキ抜きだけですべてに対応することも可能だ。