渓流は浅い場所も多いので、危険が少ない場所であれば、安全を確保した上で可能な限り回収しておこう。そもそも、根掛かりを取ろうとした時点でそのポイントは魚の警戒心が高まっていてダメになっている。

そのため、渓魚の警戒云々を気にする必要はない。その場で粘るよりは仕掛けを回収して移動する方が得策だ。

エサ釣りで根掛かりした場合も、水中の枝や岩を蹴ることで意外とあっさり外れることがある。

5. 小型はリリースして必要以上に持ち帰らない

渓流釣りの魅力のひとつに、釣った魚をその場で持ち帰って食べられる「キャッチ&イート」がある。しかし、魚の数に限りがある渓流において、必要以上にキープする行為は資源を大きく損なう要因となる。

とくに釣り人が多くなる解禁直後や週末は、同じ支流に複数のアングラーが入渓していることも多く、ひとりの過剰なキープが川全体の釣果に響く可能性もある。

また、小型の魚は成長の途中段階であり、将来的に大きく育てばさらに楽しみが広がる。今だけでなく、「次の世代」「次の釣行者」への配慮を持って魚と向き合いたい。

漁協の定める規定サイズを守る

渓魚には、漁協ごとにサイズの規定が定められている。基本的には「12cm以下はリリース」となっている河川が多いが、そもそも15cm以下では可食部が非常に少なく、持ち帰っても調理に苦労する。

筆者は自分の基準として、4月までは16cm、5月以降は18cm以上の魚を対象に、1〜2食で食べきれる分だけをキープしている。こうした自分なりのルールを設けておくと、現場で迷うことも少なくなる。

必ず知っておきたい5つの【渓流釣りのルール&マナー】 先行者がいた場合はどうする?このサイズなら1匹でも十分なご馳走だ(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)

針を飲まれたら素早い判断を

リリースを行う際は、魚体にダメージを与えないように素早く対応するのがポイントだ。特に針を深く飲まれてしまった場合は、無理に外そうとせずラインをカットしてリリースする方が、生存率が高いとされている。