早春のベタ底の攻略においては、釣り師の腕もさることながら、仕掛け選びが大切だという。
成田さんがベタ底攻略で用いるのは、吹き流しタイプの仕掛けとのこと。市販品ではヤマワ産業の「カットウトライシンカーWアーム完全仕掛」がこれに当たる。ちなみに、この仕掛けはオモリと一体化したエサ掛けバリを上にして、オモリが底で寝るようにできており、致命的な根掛かりを回避しやすい。
一方、本格的な春を迎えコモンフグが多い状況では、下オモリ式の仕掛けがお勧め。コモンフグはヒガンフグより浮く傾向がある。このタイプの仕掛けは、根掛かりを抑えつつ、底からちょい上を正確に探りやすいからだという。例を挙げると、同じくヤマワ産業のカットウ仕掛けダイレクトや、カットウライトフグダブルアームなど。このうち「ダイレクト」の方は、アタリの伝達力に優れた設計になっているため、繊細なコモンフグ攻略にピッタリだと言える。

このほか、状況ごとの使い分けとして、潮がよく流れていれば吹き流しタイプを、潮が緩いときはダブルアームや先のダイレクトなど、アームを介して掛けバリを装着するタイプが良い。
その理由は、フグのボディーを捉えるには、掛けバリがエサの真下より少し横に位置した方が良いから。そのイメージは最終ページのイラストを参考にしてほしい。

掛けバリの使い分けについて
成田さんは攻略するシチュエーションにより、仕掛けと併せて掛けバリも使い分けている。その方法は以下の通り。
吹き流しタイプの仕掛けを用い、ベタ底を狙うようなときは根掛かりしにくいラウンドタイプを使用。下オモリ式の仕掛けを使って底から少し上を狙ったり、大型のヒガンフグがいるときは貫通力を最重要視し、ストレートポイントの掛けバリを用いるとのこと。
