図1 大阪市におけるコロナワクチン接種回数別の接種後死亡数の割合
副反応疑い報告制度で報告されているコロナワクチン接種後死亡事例の特徴
副反応疑い報告制度によって、PMDAに報告された事例の特徴を明らかにするために、浜松市と大阪市の開示データと厚生科学審議会の資料とが一致した事例を一覧する。浜松市では9人(表1)、大阪市では29人(表2-1、表2-2)の照合が可能であった。死因と因果関係の評価は担当した医師が報告したものである。

表1 浜松市からPMDAに報告されたコロナワクチン接種後死亡事例

表2-1 大阪市からPMDAに報告されたコロナワクチン接種後死亡事例(Ⅰ)

表2-2 大阪市からPMDAに報告されたコロナワクチン接種後死亡事例(Ⅱ)
浜松市と大阪市のデータを合わせて集計したところ、ワクチンの接種回数は1回目接種後が18人(47%)と最も多く、続いて2回目接種後が10人(26%)であった。大阪市における検討では、死亡例のうち1回目ワクチン接種後が占める割合は2%にすぎないことから、報告例では、1回目接種の占める割合が、極めて、高いことが判明した。
死亡日が、接種当日であった事例が7人(18%)、翌日が9人(24%)、2日後が5人(13%)と、半数を占め、接種後早期の死亡事例の報告頻度が高かった。
そこで、浜松市における接種後早期の死亡事例のうち、報告される割合を検討した(表3)。接種当日の死亡事例でも、9人のうち2人(22%)、翌日の死亡事例でも46人のうち2人(4%)と報告される割合が高いわけでもなかった。

表3 コロナワクチン接種後早期死亡事例のPMDAに報告される割合
担当した医師の診断を示す。死因が不明とする事例と、心筋炎や脳出血などの心臓や脳血管系の疾病が12人(32%)で並んだ。抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎を発症し、間質性肺炎で死亡した事例は、ワクチン接種後29日目に死亡している。ワクチン接種との因果関係は不明であるが、歌手の八代亜紀さんも同じ病気で死亡している。