表1 副反応報告制度に登録されたNo.1~No.140の接種から死亡までの日数
ビジネス
2025/03/06
コロナワクチン接種後の死亡数:副反応疑い報告制度は実態を反映しているか?

表2 副反応報告制度に登録されたNo.1,001~No.1,140の接種から死亡までの日数
コロナワクチンの功罪を論じるにあたっては、ワクチン接種によると考えられる死亡数の把握が必須である。
2023年12月17日に開催された参議院予算委員会で、鷲見学厚労省感染症対策部長は、2023年の人口動態統計では、コロナワクチンによる死亡は37人で、ワクチンが原因で死亡が増えたとは考えていないと述べている。また、2025年2月21日の時点で、予防接種健康被害救済制度によって認定された死亡は983件であるが、申請にはハードルが高く、この件数はワクチン接種後死亡事例のごく一部と思われる。
副反応疑い制度に基づき厚労省から公表されている事例は、臨床情報や剖検所見の記載もあり、ワクチン接種後の死亡数を検討するにあたっては、最も重要な情報源と考えられる。
しかし、各自治体の開示データと照合することで、ワクチン接種後死亡事例のうち、副反応疑い制度でワクチン接種との因果関係を検討されているのは1%にも満たないことが明らかになった。
ワクチン接種後の死亡事例の多くは偶発的なものと考えられるが、厚生科学審議会副反応検討部会で審議された2,283件のうち、ワクチン接種との因果関係が否定されたのは11件(0.5%)にすぎない。報告制度で登録されていない多くの事例のなかには、ワクチン接種による死亡事例も含まれている可能性が高い。同時に、2023年以降、極端に、登録数が減少した理由についても検討する必要があると思われる。
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