7:3調子のロッドは柔らかいので仕掛けに動きをつけにくく誘いの幅が限られます。さらに、穂先でアタリを取る目感度に特化しているので、深場や速い潮流下ではアタリを捉えにくいという弱点も。
しかし、汎用性は限られるものの、食い込みがいいので食い渋りの状況で違和感を与えない、ゼロテンの釣りでアタリがわかりやすい、マイナステンションの釣りや底を切ってふわふわと誘う「SF釣法」などの誘いが得意……など軟調子ならではの武器もあります。こちらは最初の1本目というより、2本目以降の選択肢として検討するのが良いでしょう。
穂先素材も確認しよう
カワハギロッドは穂先素材の選択も重要な要素になります。主流は柔らかいソリッドティップが使われることが多く、その中でもカーボンソリッドのようなやや硬めの穂先素材やグラスソリッドなどの柔らかい穂先素材が使い分けられます。
調子とも合わせて選択したいパーツで、8:2調子のロッドでもカーボンソリッドなら手感度が高く、誘いはキビキビと動かすのに向いていたり、グラスソリッドなら目感度が高くソフトな竿いも行いやすいなど、操作性やアタリの伝わり方が変わってきます。
特に9:1モデルなどは穂先まで張りのあるロッドだと、扱いに慣れないうちは仕掛けが暴れてしまったり、掛けたあとのバラシも多くなったりするので初心者の場合は柔らかい穂先と組み合わせたほうが無難。自分のスタイルなども考慮して穂先素材も確認してみましょう。
また、手元への反響感度も高く、柔軟性も併せ持つチタン素材などのメタルティップが採用されたロッドも近年では増えてきています。やや重く、比較的高価なのがデメリットですが、耐久性が高いことや、なにより感度面でのアドバンテージが大きいのでこちらも検討してみてください。
カワハギロッドの硬さ
カワハギロッドの硬さの番手は、メーカーによって異なる表記が見られますが、一般的にはM(ミディアム)からHH(ヘビーヘビー)といった表記が使われます。他の釣りでは、番手によって扱いやすいオモリやルアーの重さが決まることが多いですが、カワハギ釣りでは基本的に30号前後のオモリを使用するため、番手がオモリ選びに与える影響はそれほど大きくありません。