昨日の記事に追記をしておきたい。

長崎市の鈴木史朗市長は、「平穏かつ厳粛な雰囲気のもと、円滑に式典を行いたい」から、イスラエルを招待しない、と説明した。

NHKより

これに対して、招待しないこと自体が政治的になっている、という批判がある。「平穏かつ厳粛な雰囲気」が損なわれかねない理由として、反イスラエルの運動が起こったりすることを想起する場合も多いようだ。そこでイスラエルのコーヘン大使や、アメリカのエマニュエル大使は、安全面の問題はない、などといったことを力説し、市長が政治判断をした、といった糾弾を繰り返している。

長崎市は「平和を祈念する」ために式典を開催するわけなので、その基本に立ち返って政策判断を説明するのは、原則的で正しい態度である。それをふまえれば、市長の説明に、イスラエルを招くと被爆者を含む真摯な式典参加者の心の平穏が乱される、という意味も含まれていることに気づくことができるだろう。今年6月にイスラエル不招待が鈴木市長によって示唆され始めたのは、平和宣言を起草する作業において、イスラエルの取り扱いが、大きな論点となったためだ。

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