忙しくてなかなかジムに行けない人でも、自宅でできる自重種目を知っておけば筋トレを継続できるだろう。今回は身体の中でも大きな「脚」を鍛えるための自宅でのトレーニング方法を紹介し、脚の筋肉群の構造や具体的なトレーニングメニューを解説する。基礎代謝アップやトレーニング全体の質の向上など、下半身を鍛えて得られるものは大きいので、ぜひチャンレジしてほしい。

下半身のトレーニングをするメリット

理想の身体と言えば、6つに割れた腹筋やたくましい胸板、太い腕など、上半身をイメージする人が多いだろう。しかし下半身をきちんと鍛えることには、以下のように大きなメリットがある。

メリット1,基礎代謝が向上する

大きなメリットとしては、基礎代謝の向上が狙えることが挙げられる。身体の中でも、下半身には大きな筋肉が多い。下半身をしっかり鍛えることで基礎代謝が向上し、脂肪が燃えやすい身体を作ることができる。

メリット2,筋トレ全体の質を上げることができる

下半身を鍛えると正しい姿勢を保つことができるので、トレーニングの質が上がることもメリットと言えるだろう。ベントオーバーロウイングなどの上半身のトレーニングであっても、ふらつかずきちんとした姿勢を保つには下半身の筋力が重要だ。下半身をしっかりと鍛えることで、全体的にトレーニングの質を上げることもできるのだ。

下半身の筋肉の構造は?4つの主要な筋肉群について簡単に解説

具体的なトレーニングに入る前に、下半身の筋肉の構造を理解しよう。下半身の主要な筋肉群は、以下の4つだ。

臀筋

臀筋はお尻の筋肉だ。臀筋は「大臀筋」「中臀筋」「小臀筋」に分かれるが、その中でも大臀筋は身体の中で最も大きい筋肉の1つであり、代謝などに大きく関係している。

大腿四頭筋

大腿四頭筋は太ももの前側の筋肉で、臀筋同様身体の中で最も大きい筋肉の1つだ。膝を伸ばす時に使うため、人間が歩行する上でなくてはならない筋肉だ。

ハムストリングス

ハムストリングスは太ももの裏側の筋肉で、大腿四頭筋とは拮抗筋の関係にある。膝を曲げる際に重要な役割を果たすだ。

ふくらはぎ

ふくらはぎの筋肉は、ヒラメ筋と腓腹筋からなっている。歩行の際に使われることに加え、足の血液を心臓へと送るポンプの役割も果たしている。こちらも大腿四頭筋と並ぶ大きい筋肉だ。

自宅でできる脚の自重トレーニング5選

下半身のトレーニングの中で、自宅でできるものにはどのようなものがあるのだろうか。主なトレーニングとそのやり方を紹介しよう。

脚の自重トレーニング1,スクワット 下半身トレーニングの王道

まず押さえておきたいのは、下半身トレーニングの基本であるスクワットだ。スクワットは、下半身全体を鍛えることができる。スクワットの基本的なやり方は以下のとおりだ。

  • 足を肩幅、もしくはもう少し広く広げる
  • つま先を少し外に向ける
  • その状態から、背中を曲げずにゆっくりと腰を落とす
  • 膝が垂直に曲がったら、元に戻す

    スクワットを行う際の注意点は、以下のとおりだ。

  • かかと側に重心を置くようにし、膝が前に出すぎないようにする
  • つま先と同じ方向に膝を向ける(膝が内側を向くとケガをする恐れがある)
  • 前方を見て、背中を丸めない
  • 呼吸に合わせて安定した姿勢で行う

    慣れてきたら、ダンベルなどを持つことで負荷を上げることもできる。腰を上げる際にジャンプを加える「ジャンピングスクワット」で、さらに追い込んでもいい。

脚の自重トレーニング2,スプリットスクワット 下半身全体により強い負荷をかけられる

スクワット同様、下半身トレーニングに取り入れたいのがスプリットスクワットだ。こちらも下半身全体を鍛えることができるメニューだが、片足で自重を支えるため通常のスクワットよりも大きな負荷をかけることができる。やり方は以下のとおりだ。

  • 脚を肩幅より少し狭く開く
  • その状態から片方の足を大きく前に出す
  • ゆっくりと腰を落としながら、前に出した脚が直角に曲がるまで身体を沈める
  • そこからゆっくり戻す

    できるだけ脚を前に出すことと、背中を伸ばした状態に保つことがポイントだ。こちらも慣れてくれば、ダンベルやペットボトルなどで負荷を上げることができる。

脚の自重トレーニング3,シシースクワット 大腿四頭筋がターゲット

シシースクワットは大腿四頭筋に強い負荷をかけることができる種目で、やり方は以下のとおりだ。

  • バーをつかむ
  • 上半身をのけぞる
  • そのまま膝を前に出しながら、しゃがむ
  • ゆっくり戻す

    柱や椅子の背面などを利用することで、自宅でも簡単にできる。太ももの前面に集中的に刺激を与えたい場合は、ぜひ試してみてほしい。

脚の自重トレーニング4,サイドランジ 大臀筋やハムストリングスがターゲット

サイドランジは、特に大臀筋とハムストリングスの裏側の筋肉に効果があるトレーニングだ。サイドランジのやり方は、以下のとおりだ。

  • 脚を肩幅くらいに広げる
  • 片足を真横に大きく踏み出し、そのまままっすぐ身体を落とす
  • 膝が垂直に曲がったら、ゆっくり戻す

    サイドランジでは、股関節の開閉を意識してほしい。このトレーニングも、背筋は伸ばした状態に保つことが重要だ。

脚の自重トレーニング5,カーフレイズ ふくらはぎがターゲット

カーフレイズはふくらはぎを鍛えるトレーニングで、やり方は以下のとおりだ。

  • 壁などに軽くよりかかる。軽く手で支えてもOK。
  • まっすぐ立った状態から、つま先で立つ。
  • その姿勢を1~2秒程度キープして、元に戻す。

    地味なトレーニングだが、ふくらはぎを鍛えるのに有効だ。膝の反動などを使わず、全身をふくらはぎの筋肉で持ち上げるイメージで行うといいだろう。

ターゲットとなる筋肉を分けて満遍なく筋トレを

忙しくてなかなかジムに行けない時でも、自分の体重をうまく使えば、自宅で定期的に脚を鍛えることができる。

下半身には非常に多くの筋肉群があるので、脚全体、前面、ハムストリングス、臀部、ふくらはぎなどのターゲットをしっかり意識して、それぞれの筋肉に満遍なく刺激を入れることを心がけよう。

文・MONEY TIMES編集部
 

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