つみたてNISAは、堅実に資産運用をして老後資金や子育て費用を貯めることができる注目の制度だ。だが、つみたてNISAは1人1口座しか開設できず、金融機関によって運用できる商品に違いもある。数ある金融機関の中で、SBI証券が人気なのはなぜだろうか。

目次
1.SBI証券でつみたてNISAを始めるメリット
2.SBI証券で人気の投資信託ランキングTOP10
3.SBI証券で初心者におすすめの投資信託3選
4.SBI証券でつみたてNISAを始めるときの注意点
5.投資信託を購入するときは目論見書の確認を

1.SBI証券でつみたてNISA(積立NISA)を始める5つのメリット

つみたてNISAは、年間40万円までの投資金額で得た利益が、20年間非課税となる制度だ。つみたてNISAの口座を開設できるのは一つの金融機関のみだが、金融機関によって、商品のラインアップやサービスに違いがある。

つみたてNISAの金融機関を後から変更することも可能だが、手続きに手間と時間がかかるだけでなく、既に買い付けた商品の移管ができないなどの不都合も出てくる。つみたてNISAを始めるときの金融機関選びは、慎重な判断が必要なのだ。

つみたてNISAの金融機関で迷った場合、まずはネット証券大手であるSBI証券を確認してほしい。SBI証券のつみたてNISAにはさまざまなメリットがある。

メリット1――豊富な商品ラインアップから選べる

SBI証券はネット証券会社の中で、口座開設数1位、IPO取扱数1位、投信本数1位、外国株取扱国数1位を誇る。また他社に比べ、つみたてNISAに対応する商品が多いのも特徴だ。

つみたてNISAは「手数料が安い」「分配金の支払い回数が少ない」「長期投資に適している」など、金融庁が定める条件を満たす商品にしか投資できない。

つみたてNISAの対象商品は、インデックスファンドが158本、アクティブファンドが18本、ETFが7本(2020年9月24日現在)。ETFを除く176本のうち、SBI証券は164本の商品を取り扱っている。対象商品のカバー率は93%を超え、選択肢が非常に多い。これがSBI証券の人気の理由の一つであり、大きなメリットと言える。

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メリット2――1回100円から積立設定ができる

SBI証券では細かな積立投資にも対応できる。SBI証券では投資信託の最低購入金額がほとんどの銘柄で100円に設定されている。これはつみたてNISAでも同様だ。

つみたてNISAでも100円から投資を行えるので、初心者でも少額から積立を始められる。また、100円単位で投資を行えることで、細かい投資計画を立てることもでき、限られた資金でも銘柄の分散や購入時期の調整が便利になる。

つみたてNISAで自分の理想の投資方法やポートフォリオを見つけたい場合には、細かい調整が可能なSBI証券を選ぶといいだろう。

メリット3――積立頻度を毎日・毎週・毎月の3種類から選べる

SBI証券のつみたてNISAでは、投資の頻度を毎日・毎週・毎月から選ぶことができる。毎日や毎週の積立投資を行えば、毎月1回の積立投資と比べ、購入タイミングをさらに細かく分散でき、購入単価をより平準化させることが可能だ。

積立頻度がこれだけ多いのはネット証券の中ではSBI証券だけだ。たとえば楽天証券は毎日の積立投資に対応しているものの、毎週積立は行っていない。他の大手ネット証券では、つみたてNISAの設定は毎月のみだ。細かな分散投資で投資の自由度が高いのもSBI証券のつみたてNISAの特徴だ。

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メリット4――「NISA枠ぎりぎり注文」で無駄なく投資できる

つみたてNISAは年間40万円と非課税になる投資額に上限が設定されている。SBI証券では「NISA枠ぎりぎり注文」を利用すれば、自動で投資可能枠に合わせて投資をしてくれる。

たとえば、500円しか枠が残っていないのに1,000円分の注文をした場合、自動的に500円の注文に変更し調整してくれるのだ。自分で投資金額を調整する必要がなく、枠の上限ぎりぎりまで使い切ってくれるので、つみたてNISAのメリットを最大限活用できる。SBI証券でつみたてNISAの設定をした後でも、解除や変更は可能である。

SBI証券では、つみたてNISAの利便性を高めるためのサービスが充実しており、つみたてNISAの取引画面も見やすく工夫されている。ユーザーインターフェースに力を入れている点もSBI証券のメリットだ。

メリット5――投信マイレージサービスで資産運用がおトクに

SBI証券には、対象の投資信託を保有することによりTポイントを貯められる「投信マイレージサービス」がある。SBIポイントは、現金やTポイント、nanacoポイントなどの他のポイントサービスにも変換できる。また有名ブランドの家電、フード・ドリンク、キッチンやファッション雑貨などの商品と交換することもできる。

貯められるポイントは毎月の投資信託の保有金額に商品ごとのポイント付与率を掛けて計算される。つみたてNISAの対象商品の場合、ほとんどがポイント付与率0.01~0.05%に設定されている。ポイント付与率が0.05%の商品について、年間の積立金額上限である40万円分を1年にわたって保有していた場合、年間での獲得ポイントは200円分だ。つみたてNISAでの積立を何年も続けていけば、毎年のポイントも増えていく。もちろん、つみたてNISA以外で保有する投資信託も対象になる。

ポイントを投資リターンだと考えれば、他社でつみたてNISAを行うよりも条件が有利になる。そうでなくとも、楽しみながらつみたてNISAを行える仕組みがあることはメリットだと言えるだろう。

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2.SBI証券のつみたてNISA(積立NISA)で人気の投資信託ランキングTOP10

SBI証券でつみたてNISAを行っている人は、どのような銘柄を購入しているのだろうか。SBI証券では、つみたてNISAの人気銘柄を1ヵ月ごとにランキングとして公表している。2020年8月の1ヵ月間で、つみたてNISAでの積立設定件数が多かった上位10銘柄は以下のとおり。なお、基準価額と純資産総額は2020年10月20日時点の数値を記載している。

SBI証券のつみたてNISA月間積立設定件数ランキングTOP10(2020年9月1日~2020年9月30日)

順位 前回順位 銘柄名 運用会社 基準価額
(円)
純資産総額
(百万円)
1位 (1)→ SBI・バンガード・
S&P500
インデックス・ファンド
SBIアセット
マネジメント
11,423 77,914
2位 (2)→ eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー)
三菱UFJ国際投信 11,706 52,894
3位 (3)→ eMAXIS Slim米国株式
(S&P500)
三菱UFJ国際投信 12,427 173,793
4位 (5)↑ ひふみプラス レオス・
キャピタルワークス
47,081 478,151
5位 (4)↓ <購入・換金手数料なし>
ニッセイ外国株式
インデックスファンド
ニッセイアセット
マネジメント
17,681 200,968
6位 (7)↑ SBI・全世界株式
インデックス・ファンド
SBIアセット
マネジメント
11,101 10,298
7位 (8)↑ eMAXIS Slimバランス
(8資産均等型)
三菱UFJ国際投信 11,084 64,050
8位 (6)↓ eMAXIS Slim
先進国株式インデックス
三菱UFJ国際投信 13,361 130,497
9位 (9)→ eMAXIS Slim
新興国株式インデックス
三菱UFJ国際投信 10,659 37,505
10位 (11)↓ <購入・換金手数料なし>
ニッセイ・インデックス
バランスファンド
(4資産均等型)
ニッセイアセット
マネジメント
12,230 7,528
※SBI証券のホームページより筆者作成

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相場の勢いを受けて海外株式型投資信託の人気が強い

SBI証券の9月の積立設定件数ランキングを見ると、前月同様上位には海外株式型が多くランクインしている。9月は株式相場が米国大統領選挙を控えて軟調となる場面もあったが、引き続き高値圏で推移している。海外株式型の人気は続いているようだ。

4位のひふみプラスは国内株式に投資するアクティブファンドであるが、1つ順位を上げていることから、相場の先行きをポジティブに見ている人が多いと考えられる。9位のeMAXIS Slim新興国株式インデックスが順位をキープしていることからも、強気のポートフォリオを組む人が多いことがわかる。

10位には、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)がランクインした。国内および先進国の株式と債券に投資するバランスファンドであるが、バランスファンドの活用はつみたてNISAでのポートフォリオのリスク調整において重要なポイントといえる。

3.SBI証券で初心者におすすめの投資信託3選

SBI証券で購入できるつみたてNISA対象商品は、150本を超える。その中で投資初心者におすすめの投資信託をリスク許容度に応じて3本紹介しよう。SBI証券でつみたてNISAを始める際の参考にしてほしい。

⑴リターンを重視する人向け……SBI・全世界株式インデックス・ファンド

運用会社……SBIアセットマネジメント
信託報酬……0.1102%(税込)

SBI・全世界株式インデックス・ファンドは、新興国を含めた全世界の株式へ投資を行うインデックスファンドである。ベンチマークのFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)は中小型株を含む全世界約8000銘柄が対象だ。

米国ETFを通じて投資を行うためコストも低い点も重要だ。また、純資産総額も右肩上がりであり、直近は100億円前後で推移している。

投資対象には新興国株式も含むものの、この1本で世界中の株式へ低コストで分散投資ができるという非常に優れた商品だ。リスク許容度の高い人は、全世界の経済成長をこうした投資信託で取り込むこともおすすめだ。

⑵リスクとリターンのバランスを重視する人向け……eMAXIS Slim先進国株式インデックス

運用会社……三菱UFJ国際投信
信託報酬……0.1023%(税込)

eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、先進国の株式に投資するインデックスファンドである。人気の高いeMAXISシリーズの中心的ファンドであり、純資産総額は1,000億円を超える。

先進国株式型のインデックスファンドはコスト競争が激しいが、この投資信託はコストにも強いこだわりを持っており、非常に低コストで運用できる。

リスクとリターンのバランスを考えると、先進国株式への投資は極めて重要な選択肢となる。オーソドックなインデックスファンドでありながら、規模とコストに強みのあるこの投資信託は投資初心者にもおすすめだ。

⑶安定性を重視する人向け……<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)

運用会社……ニッセイアセットマネジメント
信託報酬……0.154%(税込)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)は国内株式、先進国株式、国内債券、先進国債券の4資産に4分の1ずつ均等に投資するバランスファンドである。

つみたてNISAは原則として株式を対象とした投資信託のみを対象とするため、安定性を重視する人にとっては、ポートフォリオのリスクバランスを調整するのが難しい。よって、このようなバランスファンドを活用し、ポートフォリオのリスクを減らすことが重要だ。

この投資信託では投資対象の半分が債券であるあめ、リスクを軽減することができる。また投資資産の半分は国内資産であるため、為替リスクも抑えられる。「つみたてNISAを始めたいが、リスクは抑えたい」という投資初心者は、このような投資信託から始めてみるとよいだろう。SBI証券のランキングでも10位にランクインしており、つみたてNISAでの活用が注目される。

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4.SBI証券でつみたてNISA(積立NISA)を始めるときの注意点

SBI証券でつみたてNISAを始める際に注意すべきなのはどのような点だろうか。

注文をした場合の実際の買付は翌日から行われる場合がある

SBI証券でつみたてNISAを始める際に注意したいのは、つみたてNISAで投資信託を買付した場合、当日ではなく翌日から売買が行われる場合があることだ。また買付がサイトに反映されるのは、3営業日目以降からだ。買付がうまくできていないと不安になるかもしれないが、買付設定をしてから結果を確認するまで3営業日程度かかることを覚えておこう。

つみたてNISA(積立NISA)の投資可能枠が残っていても積立設定できない場合がある

SBI証券におけるつみたてNISAでは、投資可能枠が残っていても設定ができない場合がある。1回あたりに設定する金額の上限が、つみたてコースごとに決まっているためだ。毎日コースは「1,619円」、毎週コースでは「7,692円」、毎月コースなら「3万3,333円」と上限金額が定められている。年間の投資金額は40万円だが、たとえば11月から「毎月コース」でつみたてNISAを始めた場合、投資可能枠の40万円を使い切ることができない。40万円の上限ぎりぎりまで使用したい場合は、ボーナス月コースとNISA枠ぎりぎり注文の活用が必要となる。

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5.つみたてNISAで投資信託を購入するときは目論見書の確認を忘れずに

つみたてNISAの金融機関を選ぶ場合、SBI証券は非常に有力な候補となるだろう。商品ラインアップを始め、数多くのメリットがある。一方で、商品ラインアップが多いと、投資初心者は銘柄選びで悩んでしまう可能性もある。ランキングなどの情報を活用しながら、自分にあった投資信託を選ぶようにしたい。

SBI証券に限らず、証券会社で投資信託を購入する場合には、必ず目論見書を読むようにしたい。目論見書とは投資信託の購入に際して投資家に交付する文書のことで、購入する投資信託の投資方針や、コスト・リスクについての説明などの記載がある。目論見書をしっかり読み、内容を理解したうえで商品を選択しよう。

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実際につみたてNISAを始めてみる

積立コースは毎日・毎週・毎月の3種類、NISA枠ぎりぎり注文で投資可能枠を使い切れる
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つみたてNISAで投資信託を保有するだけでポイントが貯まりさまざまな特典と交換可能
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樋口壮一
執筆・樋口壮一
新卒で証券会社に入社後、10年間リテール営業、ホールセール営業を経験。現在は事業会社の営業企画部門に努める傍ら、個人として投資を行い、マーケットに携わる。AFP
新卒で証券会社に入社後、10年間リテール営業、ホールセール営業を経験。現在は事業会社の営業企画部門に努める傍ら、個人として投資を行い、マーケットに携わる。AFP

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