1億年以上も前の魚竜の化石が精巧な状態で見つかることは、それ自体とても貴重なことです。
しかし今回、チリ・マガジャネス大学(University of Magallanes)の古生物学者らは、1億3100万年前の魚竜化石を発見しただけでなく、その個体が双子の胎児を妊娠していたことを明らかにしました。
白亜紀前期の地層から妊娠中の魚竜が発見されたのは、これが初めてとのことです。
研究の詳細は2025年2月25日付で科学雑誌『Journal of Vertebrate Paleontology』に掲載されています。
目次
- 双子を妊娠した魚竜化石を発見!極めてレア
- 頭から?尾から?胎児の出産の方向も明らかに
双子を妊娠した魚竜化石を発見!極めてレア
ジュラ紀から白亜紀にかけて、海を支配していたのが「魚竜(イクチオサウルス)」と呼ばれる海棲爬虫類です。
彼らは恐竜の出現時期(約2億3000万年前)よりやや早く誕生し、恐竜が絶滅するより約2500万年前に姿を消しました。
その見た目は現代のイルカやクジラに似た流線型の体を持ち、優れた遊泳能力を誇る捕食者だったことがわかっています。
Recién reaccionado de lo que pasó gracias a mi tremendo team! Felices de que nuestra expedición al Glaciar Tyndall resultó tremendamente exitosa, luego de un mes de campaña acampando en el sector del glaciar hemos conseguido excavar a la ictiosauria “Fiona” pic.twitter.com/OiBqlQyx3X
— Judith Pardo-Pérez (@judkasan) May 10, 2022
これまでの研究で、魚竜が胎生(卵ではなく、人と同じように子供を直接産む)であることは知られていました。