近年、釣り禁止エリアの増加が各地で問題となっています。防波堤での転落事故や漁業関係者とのトラブルをきっかけに、釣り場が次々と閉鎖される状況は、釣りを楽しむ私たち一般アングラーにとっても他人事ではありません。この記事では、筆者が実際に経験した北海道の釣り場事情をもとに、釣り場を守るためのマナーや、今後の改善策として「遊魚券制度」の提案について考えてみました。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・久末大二郎)

「釣りができる場所」が無くなる前に考えよう 釣り人のマナー向上と制度の必要性

釣り禁止エリアが増える理由とは

全国的に釣り人が防波堤から落ちるなどの海難事故、漁師さんとのトラブルなどのニュースを見かけることが多いです。筆者が住んでいる北海道でも同様のニュースをよく見かけます。

そういったマナーの悪い釣り人たちの行動が影響し、立ち入り禁止エリアが増えてきています。釣りができる場所が減ってきているというのは、悲しい事実ですよね。

北海道でも広がる釣り場の閉鎖

ひとりの釣り人の戯言ではありますが、なぜ今回この記事を執筆しようと思ったかというと、筆者がよく通う漁港に釣り禁止エリアができてしまったからです。

「釣りができる場所」が無くなる前に考えよう 釣り人のマナー向上と制度の必要性釣り禁止になった漁港(提供:TSURINEWSライター・久末大二郎)

先日、SNSでフォロワーさんがこの漁港のことを取り上げており、非常に残念な気持ちになりました。フォロワーさん曰く、数年前に死亡事故も発生しているとのことで、関係各所の方々がいろいろ話し合った末に“釣り禁止エリアにしよう”と判断したのでしょう。

非常に残念ではありますが、私の知らないところでそういう判断をせざるを得ないような状況になっていたということだと思います。

秋サケ釣りでもマナー違反が横行

そしてもうひとつ、毎年のように問題になっているのが、秋サケの遡上に伴い行われるサケ釣りの場所取り問題です。場所取り問題でアングラー同士が揉めてしまうこともあります。

そして、法律で禁止されている釣り方(餌やルアーで釣る方法ではなく、針に直接引っ掛けて釣る「引っ掛け釣り」という手法。今回の記事の題材とは異なるため、詳細は割愛します)をしていたアングラーに注意したところ、言うことを聞かずに通報された釣り人が、注意した釣り仲間の胸ぐらを掴むというトラブルも発生しています。