船長から指示されるタナにカゴをキープしてアタリを待つ訳だが、一旦はハリスの長さ分を落として素早く巻き上げるタナ返しを行う必要がある。これをちゃんとやらないと良い釣果には有りつけないと船を上がってから諭された。
1流目は船中誰も竿が曲がらずにさしエサは無傷で上がってきた。2流目でNさんが中型イサギをキャッチ。今日は行けるんじゃないかと思ったが、次もその次もさしエサは無傷で上がってきた。
船長がイサギを見切りポイント移動。今度はウメイロを狙ってみたが、船中で1匹も上がらないままに移動……。これは厳しいぞ。
尾長グレ狙いに転戦
磯釣りの人気ターゲットのグレには口太と尾長がいる。標準和名では口太グレがメジナで、尾長グレはクロメジナと呼ばれる。この2種類以外にもオキナメジナもいるが、個体数が少なく釣りのターゲットにはならない。口太グレは産卵期のため今はシーズンオフだが、尾長グレはこれからが旬となるターゲットだ。見老津では、イサギ、ウメイロと並んでこの時期に狙える。
尾長の特徴
口太と尾長は、同じような姿かたちの魚だが、尾長の方が引きは強い。また狡猾で鋭い歯を持っているため太いハリスでは食わないが、細いハリスだと噛み切っていくファイターである。脂がのった白身で非常に美味い。釣って楽しく食べて美味しい最高の魚である。初めて釣ったアングラーは、その価値を知って、また釣りたいと思う魚である。磯の上物をやっている時は、この魚に入れ込んだこともあった。
串本方面に移動したグレポイント。指示ダナは20mだったので、イサギやウメイロと比べると浅い。カゴを23mまで一旦沈めて3m巻き上げてアタリを待つ。今にもガツンを引っ手繰られそうだが、アタリなしで潮上に戻る。
同船者に尾長グレがヒット
2流目、Nさんのロッドが強烈に曲がる。慎重なファイトで上がって来たのは、尾長グレ41cm。素晴らしいプロポーションをしていた。この日は調子が良く、この後も尾長、口太を連発していた。トモのご夫婦は一回り大きい43cmと44cmの尾長をキャッチしたが、私にはアタリが出ない。