図2 浜松市におけるコロナワクチンの接種回数と死亡数の推移
開示されたコロナワクチン接種後死亡事例を解析した結果見えてきたこと
日本では、予防接種健康被害救済制度に基づいて、コロナワクチン接種と健康被害との因果関係が審査されている。
2025年3月17日に開催された審査会では、20件の死亡事例について審査されたが、認定されたのは6件で、14件は因果関係を否定する論拠があるとして否認されている。否認する論拠の多くは、ワクチン接種から死亡までの期間と考えられるが、春日井市や浜松市のデータからは、接種から死亡までの期間でもって、因果関係を否認するのは困難と思われる。
コロナワクチンには感染予防効果は見られないが、重症化予防効果があるという理由で、現在も、接種が推奨されている。ワクチンを打つ目的は、死亡数を減らすことであり、コロナによる重症化を予防できても、他の原因で死亡しては意味がない。
ワクチンの効果を検討するには、未接種と接種グループの死亡率を大規模に、それも長期にわたって比較したリアルワールドデータが必要である。わが国には、これまで、このようなデータはなかったが、各自治体からデータが開示されたことによって初めて検討が可能となった。
図3には、静岡県浜松市、愛知県春日井市、豊川市におけるコロナワクチン接種回数と10万人年当たりの死亡数を示す。各回の接種開始直後には、未接種群の死亡数が、接種群の死亡数を超えることもあったが、その後、接種群の死亡数は未接種群の死亡数を凌駕した。

図3 コロナワクチンの接種回数と10万人年当たりの死亡数
藤川賢治氏データ解析
すなわち、ワクチンを接種しても、浜松市、春日井市、豊川市において、死亡数が減ることは見られなかった。イギリスやイタリアにおけるリアルワールドデータの検討でも、1、2回ワクチン接種群は、未接種群と比較してかえって死亡率が高くなることが報告されている。
リアルワールドデータによるコロナワクチン接種回数別全死因死亡率の検討
