渓流は流れが強い場所が多く、あちこち白泡が立っていることが多い。この場所は「ホワイトウォーター」と呼ばれ空気を多分に含んでいるため、比重が1よりも軽くなっている。

こういった場所で釣る場合は、「ゆっくり沈ませたい」のか「素早く沈ませたい」のかを考慮する必要がある。また、比重を考えるならポイントの「水深」や「流速」も大きなファクターの一つと言える。使用するエサの種類や大きさも勿論考えておきたい。
ナイロンライン
水馴染みの良さを活かし、自然と流れの中に取り込まれるような流し方を目指すならナイロンラインが良い。浅いチャラ瀬やヒラキを狙う際、ラインの浮力と流速を利用するとナチュラルドリフトを行いやすいからだ。ただ先述した通り仕掛けの劣化は早いので、一度釣り場で使用した仕掛けは二度使う事無く処分したり、釣行時の仕掛け交換頻度は細目に行っておいた方が安心だ。
フロロカーボンライン
解禁してしばらく経った頃や、警戒心が高まってくる昼過ぎ等は、ワンランク細いラインを使用したいもの。この際フロロカーボンラインであればイト癖が付きにくい上、摩耗にも強いのでうってつけと言えるだろう。攻める場所の水深に合わせて、目印の位置をコロコロ変えてもフロロカーボンラインなら安心だ。また、流れの強い場所や深い場所でもエサや仕掛けがスッと沈んでいくため、すぐに狙いのタナに到達しやすい。
目指す釣り方は水中イトで決まる
著者は毎年足繁く渓流に通っているが、流れを利用したナチュラルな流し方を意識するならナイロンライン、より細いラインを使って狙いの場所にピンポイントで送り込むならフロロカーボンラインが良い……と感じている。両方を使い分けた結果、よく通うポイントは比較的浅場が多い事と、柔らかさと水馴染みを考慮し、現時点ではナイロンラインに落ち着いた。