自民党安倍派を巡るパーティー収入不記載問題は、昨年の今頃までには東京地検特捜部による100名体制の捜査の結果、不記載が高額だった数名の議員と派閥の会計責任者を除く多くの不記載議員が不起訴などになり、幕が引かれたはずだった。だのに、一部メディアの「裏金問題」とのレッテル貼りに過剰反応した当時の岸田総理が、派閥解消やら不記載議員の大量処分やらに走って火に油を注ぎ、事態を自らの総理総裁辞任にまで発展させた。
それに輪を掛けたのが、その岸田氏の後押しで悲願の総裁となった石破氏だった。前任者が首を差し出してまで沈静化させようとしたものを、総裁選中に否定していた早期解散を打ったのみならず、不記載議員を非公認にするという「一事不再理」の原則を踏みにじる挙に出たのである。
当然、自民党とその側杖を食った公明党は大敗し、少数与党に転落する羽目に陥った。その後の石破内閣の体たらくは、口にするのもおぞましい。

安倍を6連勝させた右から3割の岩盤保守は比例で自民に入れない
第50回衆院選が15日公示され、9党と無所属の1300人超が全国289小選挙区と11ブロックの比例代表の計465議席を争う。石破総理は勝敗ラインを「自民と公明党で過半数」としつつ、「それよりも少しでも議席をいただければありがたい」と語った。...
この少数与党は、予算を人質に取った野党の、「裏金問題」を使っての揺さ振りに抗し切れず、また夏の参院選に惨敗を繰り返したくないとの老婆心もあって、政倫審未済の不記載議員をお白州に送り出した。が、特捜の厳しい取り調べで何も出なかったのだから、政倫審でそれ以上の何かが出るはずがない。そんなことはやる前から自明であった。

自民 旧安倍派会計責任者“還付再開 派閥幹部から求められた” | NHK
【NHK】自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、衆議院予算委員会は、旧安倍派の会計責任者の参考人聴取を行いました。安住予…