ドイツ人ドライバーに数十億ドルの損害を与える巨大なエコフェイク!中国の二酸化炭素を削減するためにドイツから資金提供された数十件のプロジェクトは明らかに偽物だった。

中国のウイグル自治区での気候保護プロジェクトとされるものに8,000万ユーロを支払った。調査の結果、指定された場所には放棄された鶏小屋しかないことが判明した。

ドイツの運輸部門におけるエネルギー転換への損害は総額45億ユーロを超えるという。ドイツ人ドライバーがガソリンスタンドで支払ったお金だ!

これ、冒頭のCO2ゼロハイヤーと全く同じ構図です。どんなクレジットを購入するのか分かりませんが、ドイツの炭素クレジット詐欺被害の後追いにならないことを切に願います。

本件に限らず、もしも日本企業が怪しげなクレジットではなく日本政府が行うJ-クレジットやGXリーグ等なら大丈夫、という考えだとしたら大きな勘違いです。現実のCO2は減らないのに「実質ゼロ」などと称する炭素クレジット利用は本質的にグリーンウォッシュです。

日本国内ではカーボン・クレジット市場開設、GXリーグ創設などが相次いでおり、国が事業者に対して炭素クレジット利用を推奨していますが、世界では炭素クレジット=グリーンウォッシュという認識が急速に広まっています。

2022年11月にエジプトで開催された国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)において、国連専門家グループから炭素クレジット利用に対する厳しい指摘がなされました。

炭素クレジットの基準や定義が未整備。現在多くの企業が低価格の任意市場に参加している

信頼性の高い基準設定団体に関連するクレジットを使用しなければならない

低価格のボランタリー市場の例は森林クレジットです。将来の乱開発予定を過大に評価するなど算出根拠が不明瞭だったりCO2削減効果を超えて大量のクレジットが発行される事例も存在するなど、詐欺まがいの行為が横行しています。