9条2項の削除から安倍さんが提唱した「自衛隊の明記」に妥協したのは情けないが、正しい。但し、明記するのは自衛隊ではなく「国防軍」であるべきだし、同時に「自衛隊法」を改正し、警察権を律するポジティブリストから、軍を律するネガティブリストへの変更が必須である。ポジティブリストに縛られた今の自衛隊が、米軍と共同作戦が行えないことは自明である。
③ 靖国神社への参拝は、天皇陛下がご親拝できる環境が整わない限り、行わない。
この主張が石破氏の考えの浅さを最もあからさまに露呈している。そもそも総理大臣が参拝しない靖国に、天皇陛下が参拝できるはずがないし、総理がその「環境を整」えずに、誰がやるというのか。
中曽根首相が靖国参拝をやめた理由が『自省録』に書いてある。それは中曽根氏と肝胆相照らす仲であり、中国を善導する可能性のあった胡耀邦が、中曽根氏の靖国参拝で攻撃され、失脚することを恐れたからだった。天安門事件が胡耀邦を追悼する集会から発展したことは周知の通りである。

中曽根康弘『自省録』に見る総裁選の今後
不記載問題に慌てて派閥を潰した岸田総裁の「お陰」で9人が乱立し、バトルロイヤルと化した自民党総裁選に小泉進次郎が出るというので、中曽根康弘の『自省録』(新潮文庫)を再読した。冒頭が、進次郎の父純一郎総裁が中曽根に次期選挙への不出馬を...
陛下は75年以来、参拝なさっていない。ならば、総理大臣が率先して靖国に参拝し、陛下参拝の道筋を付けるべきではないのか。中国は例によって囂々の非難を日本に浴びせ、何らかの制裁を科して来るに相違ない。段階的に解禁するらしい海産物も再び全面禁輸にするかも知れない。
それで良いではないか。解禁に釣られてホイホイと輸出すれば、いずれまた経済締めつけの武器に使われることだろう。一方で、先だっては深圳で日本人学校の児童が刺殺された。6月にも蘇州でも日本人学校の児童親子が襲われ、こちらは中国人運転手が犠牲になった。誠に痛ましい限りだ。