カマラ・ハリスが民主党大統領候補に指名されてから初めて応じた8月29日のCNNのインタビューで「迷言」を吐いた。「(私の)価値観は変っていない」と述べたのだ。何故それが「迷言」なのかと言えば、一部の政策に関するハリスのこれまでの主張が、いつのまにか変わってしまったからだ。

そうした政策の一つである米部国境地帯からの不法移民流入についてハリスは、自分はカリフォルニア州司法長官としてこの問題に取り組んできたと得意げに語った。が、彼女は自分が副大統領としてバイデンから任された国境対策を怠り、1千万人とも言われる不法移民を流入させた事実を忘れている。

「国境の壁」建設再開と「移送」に見る不法移民問題の難しさ
マヨルカス国土安全保障(DHS)長官は7月28日、アリゾナ州ユマ郡の「国境の壁」の隙間を埋めることを許可し、ダグ・デューシー知事(共和党)は8月12日、工事再開の行政命令を発行した。昨年1月の就任直後にバイデンが乱発した、トランプの政策を否...

二つ目は環境問題、即ちシェールガス採掘の「水圧破砕法(フラッキング)」対応である。ハリスは20年の予備選でもフラッキング禁止を明言しており、環境原理主義者から喝采を得ていた画像が残っている。それにも拘らず、彼女はこれについても大統領候補に指名されてから容認すると言い出した。

トランプが待望される理由:エネルギー政策を例に
米大統領選は11月の投票まで10カ月、トランプを中心とする共和党候補の選びは、事前の世論調査通りアイオワ州・ニューハンプシャー(NH)州と続けてトランプが勝利した。早々と降板したペンスに続いて、この間にクリスティー、ラマスワミ、スコット、デ...

ダナ・バッシュの質問それ自体は鋭い。が、そこはCNNのアンカー、前者で担当副大統領として職責を果たせなかったことや、後者の「我々はこれまでに達成して来たことを行える」「気候変動は喫緊の課題で、時間に関して期限を設けるなどの評価基準を適用すべきだ」との「顧みて他を言う」回答への更なる追及はない。

ポツダム宣言に施されていた日本の受諾を遅らせる工作
75年前のきょう8月14日、我が国は二度のご聖断を経てポツダム宣言の受諾を決意し、スイス経由で米国にその旨を伝えた。7月26日に極めて異例な形で宣言が発せられてから2週間以上が過ぎていた。今も日本人の多くが、この宣言受諾の遅れが広島・長崎へ...