サビキ釣りでイワシを釣ったなら、お腹の中からアミエビが出てくるかもしれない。一見すると「胃の中に食べ物が入っている」ように見えるが、じつはこれは腸なのだ。この事実にも着目してみてほしい。
イラスト&写真と説明を記入
ノートや画用紙・模造紙に魚のイラストや写真を用意し、内臓の構造を記入していこう。その時に感じた事や気づいた事を記入するとさらにグッド。そして「何故彼らは胃袋が無くても生きていけるのか」といった事も研究してみてほしい。
注意点を紹介!
では、どのような事に注意して今回のテーマに挑むべきなのかをみていこう。
命を頂いたらきちんと食べる
一番大切な事は、生き物たちは生きているということ。今回の研究はその命を貰わないと成り立たない研究の為、観察した後は命が無駄にならないよう、きちんと調理して美味しくいただこう。
包丁に注意
胃袋と腸を観察する……ということは、魚をさばくことになる。包丁やハサミなど、刃物の取り扱いには十分注意してほしい。保護者の皆様は、是非すぐ傍で一緒に見守ってあげてほしい。
生臭さに注意
魚をさばいたことがある人なら分かるだろうが、魚の内臓は大変生臭い。今回紹介しているサヨリやイワシは鮮度落ちが速いこともあるので、釣ったその日のうちに観察を行ってほしい。また、魚をさばいたら、手をしっかり洗ってから自由研究の資料に書いていこう。筆記用具や提出物が臭くなってしまっては大変だ。
ちなみに、石鹸で洗っても手のニオイが消えないときは、薄めたレモン汁や酢を利用すると綺麗に消える。これはニオイの原因であるトリメチルアミンという物質とph(ペーハー)に着目した手法だが、こちらを研究の対象としてみても面白いのではないだろうか。
無胃魚を通じて魚の「食」に詳しくなろう
著者は子供の頃からサンマの塩焼きが大好きだが、何故「内臓を食べられる魚とそうでない魚がいるのか」と疑問に思っていた。大人になった今となっては、「サンマの内臓には餌が入っていない(腐食していない)から食べられる」という事実と、クエやマグロ、カツオのように「内臓そのものが美味しい魚がいる」という事を知った。