最近話題のトレーニング、「HIIT」。高負荷の運動をインターバルを取りながら行うトレーニングのことで、自宅で短時間できるため忙しいビジネスパーソンにうってつけだ。HIITのメリットや、具体的な方法なども交えて紹介しよう。

HIITの概要 短い時間で高負荷をかけられる

HIITは「High Intensity Interval Training」の略で、直訳すると「高負荷・インターバルトレーニング」となる。読み方は、「ヒート」または「ヒット」だ。

HIITは、アスリートが心肺機能向上や技術向上のために行っていたタバタプロトコルという手法が発展したもの。それが、脂肪燃焼や減量にも効果があるということで、現在注目されている。 

HIITの基本的なトレーニング内容は、以下のとおりだ。

  1. 20秒の高負荷トレーニング(全力で行うトレーニング)
  2. 10秒のインターバル
  3. 1と2を6~10セット繰り返す

4~5分で終わるトレーニングだが、全力で行うため身体に高負荷をかけられる。

HIITの3つのメリット 脂肪燃焼、持久力、効率性

今、なぜHIITが注目されているのだろうか。それは「HITT」が持つ3つのメリットが理由だろう。

メリット1,脂肪燃焼の効果が高い

最大のメリットは、脂肪燃焼に非常に効果があることだ。HIITは高い負荷をかけて筋肉を動かすことで、筋肉中の糖を消費する。それによって、脂肪が燃焼しやすい状態を作り出せると言われている。

また、限界まで追い込むため「アフターバーン効果」も期待できる。アフターバーン効果とは、運動によって体内の酸素が不足すると、運動後にその酸素不足を補おうとして平常時よりも多くの酸素を消費し、高代謝状態が持続することだ。アフターバーン効果は、運動後12時間以上持続することもあるという。

メリット2,持久力がつく

短い時間で高い負荷の運動を何度も行うため、持久力をつけることができるのもHIITのメリットだ。運動中に大量の酸素を消費することで、心肺にも大きな負荷がかかる。その結果、心肺機能を高めようとする作用が働き、持久力も向上すると言われている。

メリット3,短時間で効率良くトレーニングが行える

トータルのトレーニング時間が、5分程度と短いこともメリットだろう。「忙しくてなかなか有酸素運動やトレーニングの時間を作れない」というビジネスパーソンでも、「自宅で1日5分」ならできるはずだ。忙しいビジネスパーソンに最適なトレーニングと言えるだろう。

HIITの具体的なトレーニングを紹介 膝つき腕立て伏せやバービージャンプなど

HIITで行う高負荷トレーニングには、どのようなものがあるのだろうか。具体的な種目をいくつか紹介する。

膝つき腕立て伏せ

膝つき腕立て伏せで負荷がかかるのが、大胸筋や三角筋、体幹部だ。以下の手順で行う。

  1. うつ伏せの状態から腕立て伏せの体勢に
  2. 膝を床に付く
  3. 床ぎりぎりまで上半身を下げる

バーピージャンプ

バーピージャンプは、全身運動として知られるトレーニングだ。手順は以下のとおりで、脚と腕、体幹に高い負荷をかけることができる。

  1. スクワットの姿勢を取る
  2. しゃがんで両手を床につく
  3. 両脚を後ろに伸ばし、腕立て伏せを行う
  4. 脚を戻し、ジャンプする

マウンテンクライマー

マウンテンクライマーは以下のような運動で、左右交互の脚で行う。素早く行うことがポイントで、下半身や腹筋に高い負荷をかけることができる。

  1. 腕立伏せの姿勢を取る
  2. 脚をお腹の下まで引き寄せる

ジャンプスクワット

ジャンプスクワットは、通常のスクワットにジャンプを取り入れたトレーニングだ。以下の手順を繰り返すことで、下半身に高い負荷をかけることができる。

  1. 通常のスクワットの姿勢をとる
  2. 飛び上がる
  3. 通常のスクワットの姿勢に戻る

HIITの種目の組み合わせは?コンディションに合わせて自由に構成を

上記以外にも、腹筋やスクワット、プランクなどもHIITのトレーニングとして取り入れることができる。

組み合わせに関しては、HIITは比較的自由度が高いと言える。鍛えたい部位に負荷がかかる種目を多めに入れる、筋肉痛の部位は避けるなど、自分のコンディションや体力と相談しながらメニューを決めていい。飽きないように、毎日のトレーニングメニューを変えていくのもいいだろう。

HIITを行う際の注意点 

HIITを行う際の注意点もチェックしておこう。

限界まで追い込む

正しいフォームで限界まで追い込むことで、HIITの最大効果を得られる。余力を残すことがないように全力で行おう。

空腹時は避ける

非常に多くのカロリーを使うトレーニングなので、空腹状態で行うのは避けよう。力が出せず、限界まで追い込めなくなってしまうからだ。ただし、食後すぐに運動すると消化不良になってしまう。トレーニングの1~2時間前に食事をしておくのがベターだ。

後の予定を確認する

高い負荷をかけるトレーニングなので、終了後は休養が必要だ。「この後出掛ける予定があるが、その前に5分でだけ」とHIITを行ってしまうと、身体に疲労が溜まってしまうおそれがある。HIITは、その後休息できる時間を取れる時に行いたい。

HIITを行って効率的にトレーニングを

HIITは「自宅で」「5分ほどの短時間で」行えるため、忙しいビジネスパーソンに最適だ。全力でトレーニングを行うため負荷は非常に高いが、その分脂肪燃焼効果や筋トレ効果も高い。「なかなか時間が取れない」という人は、トレーニングの一つとして取り入れてみてはいかがだろうか。

文・MONEY TIMES編集部
 

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