話をキャリアグラフに戻します。
ここで注意してほしいのは、What(何を)のみでありたい姿の言語化を終えないことです。What(何を)は、例えば、「将来はマーケターポジションに就いていたい」「32歳で年収1000万円は達成していたい」などです。
キャリアグラフにおいて、ありたい姿であるAは非常に重要です。
なぜならば、A(ありたい姿)がずれてしまうと、前提条件が大きく変わってしまい、その後のプランが意味をなさなくなってしまうからです。
A(ありたい姿)を言語化する際には、What(何を)だけでなく、Why(なぜ)、How(どのように)まで言語化しましょう。
「なぜそう思うのか?」「そう思うように至った過去の原体験は何か?」「どのようにそれを実現するつもりなのか?」。ここまで自問自答しておけば、A(ありたい姿)を具体化できます。
A(ありたい姿)を具体化できたら、A(ありたい姿)とB(現状の自分)とのギャップCを考えていきましょう。
今の自分には何が足りていないのか?経験やスキル、人脈であったりするかもしれません。3~5点ほどリスト化してみましょう。
次に、C(ギャップ)を埋めていくために、これからどんな努力を積み重ねていく必要があるのか、つまり、D(今後のアクション)を言語化する必要があります。
このD(今後のアクション)も複数考えてみるのです。
ここまで明確になって、初めて志望する求人が明らかになってきます。
このD(今後のアクション)を満たせる求人を選定していけばいいのです。
求人を探すときに考えるのが、Eの仕事内容、企業の特徴です。このE(企業の特徴)とD(今後のアクション)が重なる部分が転職先に期待するものF(志望動機)となるのです。
よく志望動機をどう伝えるべきか相談を受けるのですが、多くの人は志望動機の定義を間違っています。
ここで説明したFが正しい志望動機であり、決して面接官にゴマをすり企業の魅力を並び立てることではないのです。
「なんでうちなの?」という面接官のラフな質問スタイルが誤解を招いてしまうのだと思うのですが、面接官が実際に聞きたいのは、「あなたにとってうちに入ることがどんな意味を持つの?」ということなのです。
キャリアグラフを作る過程で、今の自分に何が足りないのか、それを埋めるためにどんな経験をしていく必要があるか、転職先の会社でどういった経験をするべきなのか、が明確になります。
ノートとペンを用意してチャレンジしてみてください。
●まとめ
- キャリアビジョンを設計しておくと、将来の目標が明確になるので入社後の成長スピードが高まる
- キャリアビジョンを言語化するためにキャリアグラフを書いてみよう
文・ZUU online編集部/提供元・ZUU online library
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