トレーニングを効率的に行うためには、サプリメントについても知っておきたい。今、トレーニーの注目度が上がっているのが「クレアチン」だ。クレアチンは、筋肥大やパワーアップに効果的なサプリメントと言われている。具体的な効果や使用法について解説する。
クレアチンは体内でも合成されるアミノ酸の一種
クレアチンとは、そもそも何なのだろうか。
クレアチンはアミノ酸の一種で、体内でも合成される物質だ。体内ではリン酸と結合し、クレアチンリン酸として存在している。人が身体を動かすときには、ATP(アデノシン三リン酸)が分解されることによってエネルギーが生まれるが、ATPの量には限りがある。そこで体内でATPが再生産されるのだが、そのときにクレアチンが使われるのだ。
なぜクレアチンが注目されているのか、その効果を解説
なぜクレアチンはが筋トレに有効なのだろうか。その仕組みを説明しよう。
筋トレのパフォーマンスが上がる
クレアチンには、筋トレの効果を上げる働きがある。前述のように、クレアチンは筋トレの時にエネルギーとして使われるATPを再生産する役割があり、筋肉中のクレアチン濃度が高いと、それだけ大きなエネルギーを使えることになる。特に1秒から30秒くらいの短時間のトレーニングに役立つと言われており、平均5~10%程度パフォーマンスが向上するという。
筋肥大にも効果的
クレアチンは、筋トレのパフォーマンスだけでなく筋肥大にも効果があると言われている。クレアチンを摂取してトレーニングを行った場合、そうでないグループと比較して、筋肉の素となる筋サテライト細胞が増加したという研究結果もある。クレアチンそのものには筋肉を増やす効果はないが、クレアチンを摂取することで高い負荷のトレーニングを効率良くできるようになり、それが筋肥大に役立つと言われている。
クレアチンはどのように摂取すればいい?量、タイミングを紹介
クレアチンは、どのように摂取するのが最も効果的なのだろうか。
最初の1週間は体重1kgにつき0.3g、その後は3~5g
クレアチンは、時期によって摂取すべき量が変わる。通常、人間の筋肉には120g程度のクレアチンがあると言われているが、これを160gくらいまで引き上げることができるという。筋肉のクレアチン量を増やすために、最初の1週間は体重1㎏あたり0.3g、体重60kgの成人男性だと20g前後のクレアチンを摂取するのが良いと言われている。ある程度筋肉のクレアチン量が増えた後は、1日あたり3~5gを摂取すればクレアチン量を維持できるという。
飲むタイミングはインスリンが分泌されている時がベター
クレアチンを摂るタイミングは、食後やトレーニング後が望ましいとされている。なぜなら、クレアチンを効率的に体内に取り込むためには、インスリンの働きが必要だからだ。インスリンを分泌させる糖質を含んだ食事の後にクレアチンを摂取することで、クレアチンの効果を最大限に高めることができる。また、トレーニング後はインスリン感受性が高まっているため、トレーニング後にクレアチンを糖類と一緒に摂るのも効果的だ。
下痢になりずらい摂り方
クレアチンを摂取すると、下痢になるという人がいる。これは、クレアチンによって腸内の浸透圧が高まることが原因だ。下痢になってしまうと、クレアチンを十分に吸収することができない。
下痢を防ぐには、できるだけ小分けにして摂ることが効果的なようだ。毎食後クレアチン2gを水に溶かして飲む方法を試してみて欲しい。1回2gを3回摂るので、1日に6gを体に取り込むことができる。
クレアチンは、トレーニングするなら抑えておきたいサプリメント
クレアチンは、筋肥大およびトレーニングのパフォーマンス向上に効果のあるサプリメントの一つだ。もし、トレーニングのパフォーマンスを効率良く上げたいのであれば、食後やトレーニング直後に、クレアチンを摂ってみてはいかがだろうか。
文・MONEY TIMES編集部
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