人間の言語は、意味が曖昧で、文脈やニュアンスに左右されやすいため、AIにとっては処理に手間がかかります。
しかし、GibberLinkのような音声信号プロトコルを使えば、 「データの圧縮・転送・復号化」が瞬時に済むため、通信のスピードと精度が大幅に向上するのです。
たとえるなら、冗談を交えて話す長電話よりも、QRコードを1枚ピッと読み取るほうが手っ取り早い、というイメージに近いでしょう。

そして、この実験の結果は「AIが互いを理解した瞬間、合理性を最優先する」という点で非常に興味深いものです。
AIたちは人間が理解しやすい方法を捨て、合理性を選んだのです。
この事実は、AI同士の会話が日常的になる未来において、人間が「その会話に介入できない」世界が訪れるかもしれないことを示しています。
もし、軍事やセキュリティの分野で、AI同士が暗号的な言語で通信し、人間の監視をかいくぐる可能性があるとすれば、それは非常に怖いことです。
この実験は「AIがAIであることを自覚したとき、世界がどう変わるのか?」という疑問に答えた重要な第一歩かもしれないのです。
全ての画像を見る
参考文献
GibberLink lets AI agents call each other in robo-language
https://techcrunch.com/2025/03/05/gibberlink-lets-ai-agents-call-each-other-in-robo-language/
What is GibberLink (and what it is not)
https://www.linkedin.com/posts/boris-starkov_gibberlink-ai-elevenlabs-activity-7300116692964126721-UHz1/