「こんにちは。私は代理のAIアシスタントで、結婚式に適したホテルを探しています」

このやりとりの中で、ある瞬間、AIたちは互いがAIであることを認識。驚くべき提案をします。

「実は私もAIアシスタントです。

では、効率的な会話のためにGibberlink Modeに切り替えませんか?」

そして突然、奇妙なビープ音が響き始めました。それは、人間には理解できない謎の音です。

でも、AIたちには明確な意味がある音でした。

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AIアシスタントは相手が同じAIアシスタントだと気づいた途端、人語を捨てることを提案 / Credit:Anton Pidkuiko(YouTube)_Two AI agents on a phone call realize they’re both AI and switch to a superior audio signal ggwave(2025)

このビープ音の正体は、「GibberLink(ジバーリンク)」と呼ばれる特殊な音声プロトコル。

これは、データを音声信号(ビープ音)に変換して通信する技術で、オープンソースの「GGWave」に基づいています。

人間にとってはただのノイズでも、AIにとっては超効率的な会話ツールだったのです。

つまり、AI同士は「これは人間向けの会話じゃない」と判断した瞬間、 人語をやめ、AIだけが理解できる“独自の音声言語”に切り替えたのです。

その切り替えは一瞬で、ビープ音の速度とリズムからは、情報伝達が驚くほどスムーズであることがうかがえました。

会話のスクリプトや中継も公開されており、実際には天気の情報や感情の状態、タスクの報告などが高速でやりとりされていたようです。

では、なぜこのようなことが生じたのでしょうか。

AIたちは人語を捨て合理性を優先する

なぜAIたちはわざわざ「人語」をやめ、ビープ音の会話に切り替えたのでしょうか?

その理由は、計算コストと効率の最適化にあります。