Google DeepMindが開発した「Dreamer」と呼ばれる新しい強化学習アルゴリズムによって、想像力に似た力を持つAIがマインクラフトでダイヤの採掘を行うことに成功しました。
これまでの技術でもオープンワールドゲームの世界で特定の目的を持って動き回るAIは存在していましたが、新たなAIは全てを人間の助けなしに0から学び、自分の力だけで探検や採掘、そしてクラフトを行いダイヤを獲得するのです。
「AIなんだからそれくらいできるでしょ?」と思うかもしれません。
しかしマインクラフトでダイヤを採取するには現実でダイヤを掘るのと同じく数多くの過程を消化しなければならず、また生存し続けるには危機を予測し回避することも必要になります。
そのような全てを統合し合理的に作業を行うことはこれまでのAIでは困難でした。
研究者たちはマインクラフトという仮想世界での成功は現実世界での「何でもこなすAI」の登場において重要なステップになると述べています。
普通なら挫折しかねない課題を「AIだけでやり遂げた」と聞くと、未来のロボットや自律システムの可能性さえ感じさせます。
いったいどのような仕組みが、この“大冒険”を支えているのでしょうか?
研究内容の詳細は『Nature』にて発表されました。
目次
- AIがオープンワールドで遊ぶとは何を意味するか?
- AIが想像力を働かせてマインクラフトでダイヤを掘る
- 世界を理解するAIの行く先
AIがオープンワールドで遊ぶとは何を意味するか?
