chocoZAPは既に構造的に黒字転換したビジネスで、既存店の比率も期を追うごとに上昇し、安定して利益を生み出せる状況だ。もちろん大量出店を短期間で行えば、先行投資から一時的に営業赤字となる可能性はあるが、その後、投資に見合った営業黒字のさらなる積み増しが期待できる。

2024年3月期決算説明会 P29より抜粋(2024年6月時点で既存店の割合は86%)

また会員数133.7万人(2025年2月14日時点)から、2,980円/月の安定した入金が見込める。事実、営業キャッシュフローは4四半期連続で黒字を達成しており(RIZAPグループとして直近4四半期で計180億円の黒字)、今後の出店計画が進んだ場合でも、適切な計画が維持されれば、財務健全性を損なうことなく、持続可能な成長を続けられる。

chocoZAPの需要はどこまである?

chocoZAPは長期的に1万店舗を目標にしている(現時点では目標時期未定)。そもそもそれほどの需要が本当にあるのか、懐疑的な方もいると思う。しかし、そもそもフィットネスジムは、わざわざ遠くまで時間をかけて行く類のものではない。実際に、徒歩圏内または車で10分以内が通いやすさの目安とされているし、chocoZAPの利用者も1km圏内に住む人が60%、2km圏内に住む人が85%である。

逆に言えば、近隣に一定の居住者がいれば店舗を設けられるということである。さらにRIZAPグループの逆襲②でも触れたとおり、chocoZAPは営業利益率が高く、少ない売上でも黒字化しやすいため、より人口が少ない地域にも出店が可能だ。まだchocoZAPがないところも多々あることから、出店余地は無数に存在する。

期待が持てる海外進出!?

RIZAPの海外店舗数は4店舗にとどまっており、chocoZAPの海外展開もまだテストマーケティングの域を出ておらず、現時点で大きな展望を描けていない。