2007年から2012年までの3つのNHANESサイクルから得た1万3740人の成人のデータを用いています。
このデータには、年齢、性別、人種、教育レベル、収入レベル、BMI、喫煙状況、アルコール摂取、睡眠時間、糖尿病や高血圧など、幅広い健康関連情報が含まれています。
運動習慣については、「非活動」「不十分な活動」「週末戦士(週に1~2回)」「定期的に活動(週3回以上)」の4つに分類され、それぞれのグループが不安症状に与える影響が調べられました。
週末だけの運動は「最大35%の不安軽減」効果がある
研究結果は非常に興味深いものでした。
まず非活動グループと比べると、他のすべてのグループは、不安レベルの低下を示しました。
また週末にのみ運動をしている「週末戦士」のグループでは、彼らの不安症状のリスクが顕著に低いことが示されました。
他の運動パターン(例えば、定期的な活動グループや、不十分な活動グループ)と比較しても、週末だけ運動をしている人々は最大35%も不安軽減の効果を示したのです。
この結果は、たとえ週末にしか運動できなくても、それを行うべき理由が十分にあることを示しています。

また興味深い発見として、低所得者層や糖尿病患者において、この効果がより顕著に現れたことです。
この理由は明らかにはなっていませんが、特定の難しい状況にあったとしても、週末に運動することでスッキリし、メンタルが向上する可能性があると分かります。
これまでは、週末だけの運動が体調を整えるための手段と考えられてきました。
しかし今回の研究結果から、週末にいくらか運動に時間を割くことで、心の健康にもかなり良い影響を与えるとがわかりました。
週末に運動を取り入れることで、不安を軽減し、心を落ち着かせることができるなら、試してみる価値は十分にあります。