金正恩氏とプーチン氏は今や最高レベルの〝同志〟の間柄である。そして北朝鮮は、ロシアに北朝鮮軍兵士を1万人を超える規模で派遣し、武器弾薬も大量に提供している。このようにロシアーウクライナ戦争に北朝鮮が果たす役割は拡大し重要性を増していっている。
今年5月9日にモスクワで盛大に執り行われる「対ナチス・ドイツ戦勝80周年記念パレード」には北朝鮮軍も参加する。当然軍のトップである金正恩総書記も招待され、10年来の悲願であるプーチン大統領の隣の席に座するのであろう。そして、もう一方の隣には習近平主席が鎮座する。さらに、クレムリンにおいて「プーチン・習近平・金正恩」三者会談が実現することも——ここにスターリン・毛沢東・金日成以来の3国蜜月関係がよみがえる。
本論で分析した北朝鮮の原潜に関しても、すでにロシアから何らかの技術協力・供与が行われていると考えられる。
この北東アジアにおいて、アンチ日本の核脅威は緊密さと勢いを増している。そして日米安保同盟は非常に不透明な先行きのなかに放り込まれつつある。
日米安保の成り行き次第では、これまで国会の場であれこれ論議だけされてきた核シェアリングがまたぶり返すのか。今国会は核論議どころではないのだが・・・
やがて米国に見放される日本。
いよいよ核シェアリングの先の独自核武装という選択肢が強いられる日がくるのかもしれない。