前回の記事ではイギリスでは刃物による犯罪があまりにも多いために刀狩りをやっているということを解説しました。私は自分の著書である『世界のニュースを日本人は何も知らない』シリーズでもこのような事件を取り上げて日本人に注意を喚起するようにしてきました。

立花孝志党首 襲撃事件の教訓:ナタによる犯罪激増で刀狩りをやるイギリス
私は今まで10年近く、アメリカや欧州在住の意地の悪い日本人に、「ナタの人」と呼ばれてきました。 これはなぜかと言うとイギリスではナタを使った殺人や犯罪が大変多いために、そういった事件が起きるとナタで襲われたという投稿をXで行ってきたか...

イギリスでは昔から刃物による犯罪はありましたが、途上国からジャングルで使われるマチェテと呼ばれる刃渡り50センチを超える「致死率が高いナタ」が持ち込まれ、麻薬密売人の縄張り争いに使われるようになりました。

マチェテはジャングルがあったり、野生動物と戦ったりというのが日常の土地では必須の道具です。

刃渡りは日本刀のように長く、その上で重いので、振り回して草木を切ってジャングルを開梱したり、野生動物と戦ったりするのです。

イギリスは銃が禁止だから輸入や所持は難しくなっています。ですから致死率がなるべく高いマチェテが抗争で使われるようになったわけです。

ここ15年ほどは麻薬の密売人の間だけではなく中高生や一般の犯罪者の間でも使われることが頻繁になりました。またマチェテが使われる一番の理由は「威嚇」で二番目が「強盗」です。

イギリスの強盗というのは非常にやり方が荒く、昼間人がいる家にやってきて斧やハンマーで窓やドアを破壊して、マチェテで武装して住人を襲います。強盗が来たら死を覚悟しなければなりません。ですからドアや窓には大変なお金をかけて頑丈なものにしてあります。

さらにイギリスでは夜間や人気のない場だけがマチェテを使った犯罪の現場ではありません。