まず考えられることは、パンを認識できていない可能性について。冬の水質はクリアで魚の視界は通りやすくなると考えられます。

パンは全体を通して基本白色で構成されており、白色は光を通して認識しやすい色とされています。日中の光が差し込み水質もクリアな状況では、鯉にとってパンは認識しやすいモノとして捉えているはず。

「パン鯉」釣りにオススメの時間帯を解説 季節によってはマヅメの時間は期待できない?日中の浮きパンはみやすい(提供:TSURINEWSライター・泉陽登)

ですが、マヅメ時間は日中に比べて暗い時間帯。そのためパンを認識しづらく、どちらかというと水底のエサを食べているのかも。元々鯉の口は水底のエサを食べることに特化しているので、釣れやすいマヅメの時間帯は基本的に水底のエサを漁っている可能性が高いです。

そして時期が冬ということもあり、水温が安定しやすい深場でたくさんエサを食べている可能性も考えられます。そのため浮いているパンにはあまり反応を示さないのかもしれません。

基本的に魚は水温にとても敏感。安定する水温を求めて冬は深場へと行くのが定石です。そもそもパン鯉は浮かせ釣りが主流なので、冬で狙うには少し不向きだったりすることも……。

釣りは状況を読む力が重要

あくまでもここまでの話は考察。決してマヅメの時間帯が釣れにくいということはあり得ません。今回話した鯉の釣り場は全て同じ場所での話であり、他の釣り場でも当てはまるかどうかは分かりません。

もしかしたら連日通っていたため鯉がスレていたということもあります。天候も快晴と固定されており、これが曇り・雨の場合は恐らく違うはずです。

マヅメに限らず、大切なのは状況を読む力。どんな仕掛けを使えばいいのか、魚はどこにいるのか、その場その場で考えなければ思ったような釣りはできません。

この“読み合い”も釣りの醍醐味の一つだと筆者は考えています。色々と考えられるようになると戦略の幅が広がるだけでなく、上達することも増えていきます。

「パン鯉」釣りにオススメの時間帯を解説 季節によってはマヅメの時間は期待できない?釣り場によってセオリーが変わることも(提供:TSURINEWSライター・泉陽登)