一方、ボトム以外の層を攻めたい場合は、マイクロベイトを模したワームが効果的だ。チヌはしばしば小さなベイトフィッシュを追って浮上することがある。特に春の時期には、水温が上昇し始めると、浮上した小魚を捕食することが多くなる。こういった時期には、マイクロベイト系のワームだ。ふわふわと軽い動きを見せ、チヌの捕食スイッチを入れる。アクションはあえて控えめのマイクロベイトを使うことで、より自然にチヌを引き寄せることができる。

【ノッコミ序盤のチヌ】をライトルアー釣りで攻略する方法 ファイトはドラグ緩めで慎重にワームで各レンジをくすぐってみる(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

 

抱卵チヌの特徴と釣り方

春のノッコミ時期に狙うべきチヌは、抱卵している個体が多い。抱卵チヌは、他の季節に比べて体重が増しており、引きも重量感がある。もちろん、夏の活発な時期に比べると引きの強さは若干控えめだが、それでも十分にスリリングな釣りが楽しめる。この重量感あるチヌの引きは、ライトタックルでの釣りでもしっかり感じることができ、特にファイト中の緊張感が釣り人を魅了する。

抱卵チヌは、特に慎重なファイトが求められる。強引に引っ張るとラインブレイクやバラシの原因になることがあるため、ラインの耐久性やドラグの設定に注意を払いながら慎重にやり取りを行う必要がある。目安として、PEラインは0.3号~0.4号を使い、ドラグは少し緩めに入れておこう。

抱卵したチヌは見た目にも大きく、重量感も感じられるため、釣ったときの達成感は格別である。

【ノッコミ序盤のチヌ】をライトルアー釣りで攻略する方法 ファイトはドラグ緩めで慎重にでっぷりしたチヌ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ノッコミでこそLTを

ノッコミチヌ攻略には、タックルの選定も重要だ。もちろん、ばりばりのチニングタックルを使うのもいい。しかしアタリの数を増やしたいなら、より細いイトで見切られず、ルアーも小型で食わせやすいメバリングタックルを推奨したい。PEラインを上述のように0.3号くらいの太さにしておけば、バテさせて釣れば確実にランディングできる。