10月に入っても夏日の声が聞こえていたが、ここに来てようやく秋本番を感じるようになった。こうなると、夏の間低迷していた釣り場が息を吹き返す。茨城県常陸太田市にある粟原の溜池もそのひとつだろう。夏場はジャミ祭りだったが、水温の低下とともに良型地ベラが顔を出し訪れた釣り人を喜ばせる。のどかな雰囲気が漂う茨城を代表するお手軽釣り場。行楽の秋、ドライブがてらに足を伸ばすのもいいだろう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)
粟原の溜池の概況
久慈川の旧河川を利用した市営釣り場。中央の道路を挟み東西二手に分かれる。東日本大震災で被害を受けたが、エン堤や道路下などの護岸工事をして足場が良くなった。
粟原の溜池の概況(作図:週刊へらニュースAPC・中村直樹)
たび重なる放流効果で魚影は濃く厳寒期を除けばオデコの可能性は極めて少ない。ウキが動いて手軽に楽しめるため、連日のように多くの釣り人が並ぶ。
ジャミが多いので同魚と戯れながら本命を拾う釣り。アベレージは尺級で8寸級の放流物から40cm超のいかつい地ベラも狙える。のどかな雰囲気のなか、のんびりと本命を拾っていこう。
現況は一日やって12~15枚が合格ライン、半日でツ抜けすればメダル級だ。ジャミがウキを動かし賢い地ベラがカラツンを演出。野釣りの王道スタイルをぜひ満喫してもらいたい。
ポイント
粟原の溜池のポイントを紹介しよう。
東池エン堤
釣り座の背後に駐車スペースがあり水平護岸のため入釣もしやすい。年間を通して釣り人が並ぶ人気ポイントだ。ほかと比べて型が小さいがウキの動きはピカイチ。水門がある入口側から釣り人が埋まっていくため魚も入口側のほうが濃い。水深は1本半~2本。竿は9~13尺。
東池エン堤(提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)
東池道路下
北~北西の風を背負えるため晩秋~冬季に人気。この時期は狙う釣り人が少なく魚影は薄い。水深は1本半前後。竿は10~15尺。