石破は首班指名で総理になる前に、総理の専権事項である衆議院解散に言及するに止まらず、あろうことか、解散ー総選挙の日程まで宣言してしまった。そんな前例はないという。

一体どうした石破。

理由はあからさまである——権力の行使という甘い罠に溺れてしまったのである。

そして、石破周辺の重鎮は『こいつのメッキはすぐ剥がれる、地金が出てしまう前に急いで総選挙をやってしまわないと大変なことになる』と圧をかけたに違いない。石破のこれ以上の〝失言〟を恐れて前倒しの圧をかけまくったのであろう。

石破は責任ある立場についてしまったがゆえに最早妖しげな言質を弄して逃げることはできない。石破は、その政治信条を自ら破ることによって自死したに等しい。

この解散はいわば〝政権を安定させるため〟の逃げ切り解散であり憲法の定めにそぐわないし、自民党政権のエゴであり〝大義なき解散〟である。

そんな輩に荒海の航海などできようはずがないのである。願わくば国民を巻き込まずに独りで漂流していただきたいものである。

10月1日、午後9時過ぎから官邸で内閣発足を受けた会見を行った。

写真3 官邸会見
伊達メガネが怪しく反射

締めの言葉は『納得と共感』内閣と述べた。

大義なき解散は何人の納得も共感も得られようはずがない。

そして派閥の裏金問題に対する石破の対応には誰も納得していない。

すでに大嘘つきというほかない。