以下は全面的な筆者の私見だが、カサゴの毒とは、要するに誤ってちょっと尖ってしまったところを持ってしまったときの、あの「ちくっ」とする感触そのものなのではなかろうか?それが微量の毒による一撃とは考えられないか?

メバルの良型なども素手でつかむとエラブタがちくっとして痛いので、まったく根拠があるものではないが、どうもそういう気がしてならない。

「カサゴに毒はある?」強毒はなくても背ビレや胸ビレのするどい棘(トゲ)には要注意メバル、君は毒はないよね?(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ミノカサゴやオコゼとは違う微毒

カサゴには微量の毒がある。今後は注意して扱われたい。また、それとは別に、「カサゴ」の名を持つ他の魚には毒魚が多い。

たとえば、ミノカサゴやオニカサゴだ。ミノカサゴはどこか神秘的な風貌をしたふわふわ触手系カサゴで、この触手そのものに毒がある。オニカサゴはカサゴをちょっとおどろおどろしくしたような外見で、あちこちの棘に毒がある。

またオコゼという近似種にも毒がある。沿岸でよく釣れるヤツで、カサゴと似ているのでご注意を。

ちなみに、オコゼ、ミノカサゴ、オニカサゴすべて食用にも適する。オニカサゴないしオニオコゼあたりは特に美味で知られる。素人では調理が危ないので、おすすめはしない。

海では危険な魚はすぐ帰す

海釣りをしているといろんな魚が釣れる。そうはいっても十年一日みたいなもので、同じ釣り場ならば滅多に特定の範囲から外のヤツはこないが、たまーにワケのわからないものが釣れたりする。

筆者は一度アジング中に、下のようなゲストを釣った。これはカライワシという南方の魚である(TSURINEWS編集部に聞いて知った)。こいつに毒はないらしいが、もちろん、未知の魚なのですぐに帰した。

「カサゴに毒はある?」強毒はなくても背ビレや胸ビレのするどい棘(トゲ)には要注意カライワシは珍魚だけど毒はない(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

海釣りではこういうことがあるので、見た目から何かわからない魚が釣れたときには、まず絶対に触ってはいけない。食べなければいいものでもない。触ってすらいけない。帰すときにも、かならずフィッシュグリップでつかんで帰す。