別途、ジェノサイド条約に基づく仮保全措置命令によるガザにおける軍事行動の停止をICJから求められている(そして無視している)イスラエルは、「国際社会の法の支配」から完全に逸脱している状態にある。

今回、日本が国連総会決議に賛成票を投じたことは、日ごろから「法の支配」を重視していると説明している日本政府の外交姿勢の一貫性を保つために、絶対に必要なことであった。公然と「二重基準」をとって臆さないような国になってしまえば、日本のような実力の国では、とても国家運営を円滑に維持していけない。

ただし日本の国会には、親イスラエルの姿勢をとり、イスラエルに依頼されたかのような国会質問を繰り返す議員もいる。そうした国会議員の先生方には、是非この機会に、日本外交と「法の支配」について、真剣に考え直していただきたい。

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