正確な理由は不明とされているものの様々な説が存在。「パヤオに小さな生物が集まり、次いで小さな魚が集まり、最終的に大型魚が魚を狙いに集まる説」、「魚がパヤオの影を利用している説」、「パヤオから音が出ているから説」等、様々な理由が推測されています。

しかし、パヤオで漁獲されるカツオ、小シビ(マグロの幼魚)の胃はほぼ空の状態に近いことが知られてる他、マグロはパヤオに付く餌に依存していないことが明らかになっています。パヤオを離れて索餌することが知られており、摂餌のために集まるとは考えにくいという指摘もあるとか。
一方、カジキはカツオや小シビを餌として利用することから、パヤオに集まる理由は摂餌のためだと考えられています。
現在、パヤオ漁は熱帯を中心に多くの地域で導入されている漁法です。魚を効率的に漁獲できるだけではなく沿岸部の漁獲圧を分散させる役割も果たしているとも言われています。
流出や故障などのトラブルも少なくないようですが、今後は技術が向上し、より効率的に魚が獲れるようになるかもしれませんね。
参考文献
(与那国島のパヤオにおけるマグロ類の行動Ⅱ (パヤオ周辺でのマグロ類の餌料環境調査)-沖縄県公式ホームページ)
(2022年05月 漁海況情報 第594号-沖縄県水産海洋技術センター)
<サカナト編集部>