戦後、魚食の影はじょじょに薄れていくことになる。その理由は、洋食が輸入されるようになったからだ。今では日本の食卓では、むしろ洋食の割合が大きいかもしれない。その他冷凍食品チルド食品インスタントラーメンなど、まあ、見るも体に良くはなさそうな食べ物ばかり……。

贅沢病といったところか、その結果として現代では生活習慣病が蔓延している。個人的に常々思っていることだが、メシというのは、「うまければうまいほど体に悪い」のだ。

子ども向け図鑑から学ぶ「魚食」の重要性 サカナを食べれば健康寿命が伸びる?うまいメシほど体に悪い提供:TSURINEWSライター井上海生)

昔から漁村ではよく魚が食べられ、現代でもその文化が濃いところでは、生活習慣病に罹患する人が少ないという話がある。これはEPAのはたらきだ。血液の詰まりを防ぎ、サラサラと通る健康な血管を維持してくれる。

魚食はイイトコロばかり?

私的な話をすると、会ったことのない母方の祖父は、昔から魚の頭を食い、「目玉をくらえ」と子どもたちに注意を与えるほどの魚食主義者だったという。「長生きできる」と息巻いていたそうだが、そんな祖父が誰よりも早く死んだというのは、なんだか私たちを懐疑的にさせるような話だ。

子ども向け図鑑から学ぶ「魚食」の重要性 サカナを食べれば健康寿命が伸びる?目玉には栄養たっぷり?提供:TSURINEWSライター井上海生)

確かに魚の目玉や頭周りにはドコサヘキサゴン酸(DHA)などが豊富で、これは記憶力の維持なんかに関わる重要な栄養素らしい。今いわゆる「人生100年」というきな臭い政治的言説からすると、まあ悪いことではもちろんない。しかしあえて語られる魚食のデメリットとして、「高血圧になりやすい」という点があるらしい。超健康万能食はないということか……でもメメント・モリというべきか、何が健康に良い悪いといっても、人間は結局死ぬ。

魚食に戻して健康維持を

週1回釣りをする筆者だが、魚を食べることはほとんどない。醤油ラーメンが一番好きだ。魚を持ち帰って食べるくらいなら、たくさん釣れた自分へのご褒美に、醤油ラーメンを食べにいく。だが、こんな食生活がマズいのは、そろそろわかっている。デブデブしてきている。脂肪肝の疑いもある。

子ども向け図鑑から学ぶ「魚食」の重要性 サカナを食べれば健康寿命が伸びる?釣魚で栄養食を提供:TSURINEWSライター井上海生)