バラバラになった小石河連合

ちょうど3年前の2021年9月、自民党総裁選の際に、このアゴラに「小泉進次郎氏への公開質問状:小石河連合から四人組へ」という論を起こした。

小泉進次郎氏への公開質問状:小石河連合から四人組へ
公開質問状の背景 先週末の朝、私のところに標記の文書(小泉 進次郎氏への公開質問状)が舞い込んできた。発信者は、自民党自民党総合エネルギー戦略調査会会長代理で衆議院議員の山本 拓氏である。曰く、小泉環境大臣は9月17日、閣議後の会見と...

当時、小泉進次郎氏、石破茂氏、河野太郎氏は信条と気脈の通じ合うところをもって〝小石河連合〟と称される連携体制をとって、自民党総裁候補を河野氏一本に絞った。が、結果は思い通りにはならなかった。当時、小石河連合は当然のごとく脱原発を声高に謳った。

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今回は3人がそれぞれの立場と思いで総裁選に立つ。河野氏と石破氏はすでに立候補表明した。河野太郎デジタル大臣は26日の立候補表明のなかで、本来の再エネ推進一辺倒かつ「脱原発」から、修正をはかり〝リプレース(建て替え)も選択肢〟とした。

国家のデジタル化のの行く末はデータセンターの拡充やAIの急速な発展にいかに対応できるかに大きく左右される。その上で安定かつ必要な時に必要な量の電力を24時間供給できる原発が不可欠であることは自明である。

また、立候補の準備を進める小泉進次郎元環境相は原子力発電所を認める立場への転換を鮮明にしているといわれる。しかし、小泉〝グレタ〟進次郎が急進的再エネ派から原発容認の現実派に進化するとはなかなか考えにくいし、バックには相変わらず『やればできる原発ゼロ』のオヤジさんが跋扈していている。今後の発信を慎重に見極めなければならない。

そして、石破氏は、24日の立候補表明において、エネルギー政策の軸として「原発ゼロに向けて最大限努力する」と宣った。