我々オカッパリのアングラーも、夏に少しでも釣果を望もうというなら、当然潮通しがいいエリアを攻めるべきである。湾奥よりも、岬。その中で、良い潮があたるポイントを見つけよう。

高水温期でもできる釣り

いくら釣れないと言われても、夏だって海に立つのがアングラーのネイチャーである。しかし自然の摂理は、釣り人の心意気以上に強固な原則であり、壁だ。釣れないものは釣れない。それを――いったいどう崩してやろうか?

まず一点には、「釣れやすい釣りをすること」。ルアーよりは、サビキ、餌釣り。ジグサビキをつけた朝夕のライトショアジギング。最大カサゴ、最低クサフグ、ベラのゲソング(ジグヘッドにゲソ装着)。サバの切り身をつけたブラクリを消波ブロックの穴へ。より釣れやすい方へ、釣れやすい方へおもねる。

25度以上の高水温になると魚が釣りづらい理由 キーワードは「溶存酸素」キスを狙うもよし(提供:TSURINEWSライター井上海生)

盛夏にも釣れ劣らぬどころか、この時期ならではの釣り物もいる。浜のお姫様・キスだ。天秤仕掛けを遠投して、イソメで食わせる。その姿かたち、意外に強い引き味、食味、すべてが最高だ。

水温20℃から魚が動き出す

「海水温は、1か月前の気温になる」とよく言われる。年々酷暑化の進む日本では、もはや夏状態の海がどうかすると11月まで続いてもおかしくないが、それでも今のところ、10月半ばには水温が20℃に復して魚が動き始める。これまたアジが釣れ始めるか、カサゴがポンポン出るかすれば、回復の兆だ。

海水温の情報は、全国各地で発信されている。筆者は大阪のアングラーで、泉南という南端の岬にある情報を信頼している。皆さまもどこからか正しい海水温と潮周りの情報を得て、うまく釣ってほしい。

<井上海生/TSURINEWSライター>