「スタジオのシステムがかつてのようにはスターを育てていないんだ」と、ハリウッドのスター不足について語ったクルーニーは「僕らはその終末期の時代にいて、スタジオで3、4本の映画を作ることができたし、何かしらのプランもあったよ。でも、今は必ずしもそうではないと思う。だから、スターの名前を使って何かを売り込むのは難しいんだ」と、現状を分析した。

その後、「でも、若い俳優にとってはすばらしい時代だよ」とクルーニーは異なる側面についても説明。「僕が若い頃、毎週月曜の朝にL.A.タイムズの裏表紙を見ると、64本の番組が載っていたんだ。その64本の中に自分が出ている番組があれば、その番組をトップ20に入れて放送を継続させようと必死になったよ」と当時の自身の努力を振り返り、「今では600本の番組がある。だから俳優にとってはもっと多くの仕事があるんだ」と、チャンス獲得の機会は拡大されているとクルーニーは分析しているようだ。

40年のキャリアを振り返って

クルーニーはここ数年、俳優業を控えめにしていたが、『ウルフズ』だけでなく、Netflixとノア・バームバック監督による新作でアダム・サンドラーやローラ・ダーンと共演するなど、精力的な活動を再開している。彼の俳優としてのキャリアは40年目に突入しており、彼自身その年数には驚いているようだ。

クルーニーは「25年前に(マット・)デイモンと話したことを覚えてるよ。彼の映画が初めてヒットして、彼がオスカーを受賞した時のことだ」と振り返っり、「僕は『このレベルのキャリアを10年続けられたら、それは圧倒的な大当たりだと思った方がいい』と言ったんだ。それ以上続けられる人なんかほとんどいないからね。だから、僕に今でも仕事があることには自分でも驚いてるよ」と、自身もオスカー(アカデミー賞)受賞者となり、長年続けられている俳優としてのキャリアのありがたみを実感しているようだ。