三陸では「雨スルメ」といってこのような天候のときはよく釣れると言われますがまさにそんな釣れ具合でした。

ムギイカならではの難しさ

同じ種類のスルメとムギイカですが、実釣して感じるのはムギイカのコロコロと変化する釣れ具合です。潮の流れによるイカの活性の変化に忠実というか素直な反応を示すのがムギイカです。様々なイカを狙って実釣経験がありますがムギイカは気難しくて、簡単に釣れることも逆に食い渋ることもある少し気難しいターゲットのように思います。実釣当日はよく釣れましたが、ムギイカならではの難しさもありました。

初夏から始まる三陸沿岸ムギイカ釣りを堪能【岩手】ケンサキイカ混じりで連発オバマリグでダブル(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

本来ならスルメイカ系は速い釣りが主流の釣りです。例えば、イカジグを使って速めのシャクリで釣ったり、鉛スッテを重くしてリグにメリハリのある動きを演出するなど、スルメイカ(ムギイカ)にじっくりとリグを見せない、リアクションで喰わせる釣りがどちらかといえばメインの釣りなのですが、当日は潮流れ弱くムギイカの反応は良くありません。

スピードを重視した釣りだけでは掛かりませんでした。本来あるはずの着ドンやリグのフォール中に引ったくるような掛かり方もほとんどありませんでした。その割にはスッテに対しては良く反応して、いわゆる「お触り」だけでどうしても掛からない場面も多かったです。

初夏から始まる三陸沿岸ムギイカ釣りを堪能【岩手】ケンサキイカ混じりで連発オモリグでヒット(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

ムギイカならではのこの「手数」の多さはパシパシとスッテに手を伸ばしてくるくせに殆どがショートタッチでまず掛かりません。特に竿先にハッキリと出るアタリほど、合わせてもらないことが多く、アングラー泣かせです。この辺りがムギイカメタルの難しさと面白さなんです。

じっくり誘うスローな釣り

なかなか掛からないけどしっかりと誘ってあげることで掛かるようになりますので、諦めないことです。スッテに反応が出たら1杯を確実に掛ける心積りが大切です。普段からケンサキイカやヤリイカの釣りを経験していれば、逆にこうした釣りの方がしっくりとくるかもしれません。ムギイカはとにかく素早いスッテの動きを好みますのでロッドを細かく叩いて小刻みにリグを動かすなどは大変効果あります。

初夏から始まる三陸沿岸ムギイカ釣りを堪能【岩手】ケンサキイカ混じりで連発スッテはケンサキSPを使用(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)