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2024/08/07
米国におけるコロナ流行の最新情報
救急外来受診者のうちコロナ陽性者の占める割合も、7月に入ってから増加している(図3)。
図4は、入院患者のうちコロナ陽性例の占める割合を示すが、救急外来と同様に増加傾向がみられるが、救急外来受診者と比較すると、入院患者の増加はそれほどでもない。入院を必要とする重症患者の割合は多くないのだろう。
米国では、コロナによる死亡者数が最も多くみられた2020年〜2021年にかけては1週間の死亡数は、25,000人に達していた。今年は、7月に入ってからもコロナによる死亡数は500人以下で、コロナの流行が始まってからこの4年半でも、最も低いレベルである(図5)。現在流行している変異株の毒性は、強くないのであろう。
米国は日本と同様に生後6ヶ月以上の乳幼児にもコロナワクチンの接種を進めている数少ない国である。昨年9月以降のブースター接種率は、今年の5月の時点で、18歳以上の成人でも22.5%、6ヶ月〜4歳では3.4%に過ぎない(表1)。
米国では、7月に入ってコロナの新規感染者数は増加しているが、入院患者や死亡数は増えておらず、医療の逼迫はみられていない。日本では、感染症専門家が、あいも変わらずマスクの着用やワクチン接種を呼びかけているが、呼びかけにあたっては、海外の最新情報も考慮すべきではないだろうか。
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