「カードローンの借り換え」を検討すべきなのは、どんな場合だろうか? それは、金利負担が大きく、元金がなかなか減っていかないときだ。ここでは、カードローンの借り換えのメリット・デメリットや、借り換えできるカードローン10選を紹介する。

目次
1,カードローンの借り換えとは?
2,カードローン借り換えの3つのメリット
3,カードローン借り換えの3つのデメリット
4,借り換えできるカードローン10選
5,どういう人が借り換えを検討すべきか?

1,カードローンの借り換えとは?

カードローンの借り換えとは、金利の高いカードローンの残債を、金利の安いカードローンからの借り入れによって完済することをいう。

「より良い条件のカードローンに乗り越えること」とも言えるが、もちろん返済は借り換え先で続くことになる。とはいえ金利が安くなる分、負担が軽減されることは間違いない。

2,カードローン借り換えの3つのメリット

借り換えをする前に、そのメリットとデメリットは把握しておくべきだろう。まずは、メリットから見ていこう。

メリット1,金利が低くなり支払い総額を減らせる

返済期間が同じなら、金利が高いカードローンから金利が安いカードローンに切り替えると、その金利差分利息を減らすことができるので、支払い総額を少なくすることができる。たとえば、金利が年18%のカードローンから年14%のカードローンに借り換えた場合、4%分の利息の支払いが不要になる。

メリット2,毎月の支払い額を減らせる

毎月の支払い額に関しても、借入期間(返済期間)が同じなら、利息が減る分だけ少なくなる。

横浜銀行カードローンの公式サイトに掲載された借り換えシミュレーションでは、借入期間5年を前提に、以下のような試算が紹介されている。

借り換え前の諸条件

借り入れ額 金利 毎月の返済額
A社ローン 90万円 17.8% 2万3,000円
Bクレジットカード分割払い 80万円 14.75% 1万9,000円
合計 170万円 4万2,000円

横浜銀行で1つにまとめて借り換えた後の諸条件

借り入れ限度額 借り入れ額 金利 毎月の返済額
200万円の場合 170万円 11.8% 3万8,000円
1,000万円の場合 170万円 1.5% 2万9,000円

(※表現は一部改変)

この試算によると、借り入れ限度額が200万円の場合、毎月の返済は4,000円減り、借り入れ限度額が1,000万円の場合、毎月の返済は1万3,000円減ることになる。

メリット3,返済手続きを簡易化できる

上記のシミュレーションのように、複数のカードローンから借り入れがある場合、借り換えによって返済先を1本にまとめることで、返済手続きを簡易化できる。利便性が高くなるだけでなく、うっかりミスによる入金忘れなどを防ぐことにもつながる。

3,カードローン借り換えの3つのデメリット

カードローンの借り換えにはメリットもあるが、デメリットもある。

デメリット1,再度審査が必要

当然ながら、新たなカードローンを利用する際は審査に通らなければならない。審査基準は各社とも非公開となっているが、すでに他社から借り入れのある状態での審査なので、初めてカードローンに申し込む場合と比べて審査は厳しくなると考えていいだろう。

デメリット2,返済総額が増えてしまうことがある

「借り換えで毎月の支払いを減らせる」などの謳い文句につられ、よく考えないで借り換えを行ってしまうと、借り換え後の金利のほうが高く、かえって返済総額が増えてしまうことがある。

借り換えを検討する際は、事前に借り換え前の金利と、借り換えを検討しているカードローンの金利を比較して、シミュレーションをしておくべきだろう。

デメリット3,新たな借り換えがしにくくなる

カードローンの借り換えでは一度に多額を借り入れることが多く、それが信用情報機関に記録される。すると、他のカードローンに借り換えたり、キャッシング枠が設定されたクレジットカードを作ったりすることが難しくなることがある。

4,借り換えができるカードローン10選

借り換えは、以上のようなメリット・デメリットを把握した上で慎重に行いたい。借り換え目的の借り入れができるカードローンの金利と限度額を紹介しよう。
 

ローン名 最低金利 最高金利 限度額 備考
アコム 年3.0% 年18.0% 800万円
北海道銀行の
カードローン
「ラピッド」
年1.9% 年14.95% 800万円
足利銀行
あしぎんカードローン
〈モシカ〉Mo・Shi・Ca
年5.8% 年14.8% 500万円
ちばぎんカードローン 
クイックパワー
〈アドバンス〉
年1.7% 年14.8% 800万円
横浜銀行カードローン 年1.5% 年14.6% 1,000万円
住信SBIネット銀行 
カードローン
(スタンダードコース)
年8.39% 年14.19% 300万円 *ミライノ カード
(JCB)を保有+SBI 証券口座
または同行住宅ローン残高のある場合
楽天銀行スーパーローン 年1.9% 年14.5% 800万円
みずほ銀行カードローン(*1) 年1.5% 年13.5% 800万円 *同行住宅ローン利用の場合
愛知銀行
愛銀カードローン
「リブレ」
年4.9% 年13.5% 500万円
auじぶん銀行カードローン 
じぶんローンau限定割
年1.7% 年12.5% 800万円 *借り換えコース適用時
(審査により
限度額100万円以上になることが条件)

(*1)住宅ローンのご利用で、カードローンの金利を年0.5%引き下げ可能。引き下げ適用後の金利は年1.5%~13.5%。

審査によって借り入れ限度額が安く設定されると金利は高くなり、借り入れ限度額が高く設定されると金利は低くなるのが一般的だ。

5,どういう人が借り換えを検討すべきか?

カードローンやキャッシングの返済を負担に感じている人は、金利の安いカードローンに借り換えるべきだろう。返済先を1つにまとめられるので利便性も高まり、入金忘れも防げる。

ただし、カードローンの借り換えは自分の与信に影響を与えることがあるので、メリットだけでなくデメリットも考慮に入れた上で慎重に検討したい。

文・モリソウイチロウ(ライター)
 

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