アユ釣りの仕掛け

続いて盛夏のアユ釣りの仕掛けを解説する。

水中イト

中級者の釣り人なら釣行する河川、掛かりアユの大きさなどを考え、自分流の仕掛けを作って仕掛け作りを楽しんでいると思う。水中イトの種類は複合メタル、ハイブリッドメタル、ナイロン、フロロカーボンがある。年間を通して複合メタルで釣りをする人が大半だと思うが、私は盛夏ぐらいからフロロカーボンの使用が多くなる。

梅雨が明け渇水期になると私のホームグラウンドでは、ポイントを何カ所か移動して足で稼いで着きアユを釣っていくか、または泳がせ主体で群れアユ狙いをしなくては数が稼げない。

私は1カ所で粘っての釣りが多いため、比較的アユ任せのフロロカーボンでの泳がせパターンが多い。渇水期でも複合メタルでうまく泳がせて釣る人もいるが、フロロカーボンを使ってラインの力を借りると、複合メタルを使用して釣り切ったポイントでも拾えることが多々ある。とにかくオトリアユが自然の泳ぎを演出しやすい。

ハリ

ハリは魚との唯一の接点で、他の釣りのように食わせて釣り上げるのではなく、スレで引っ掛けて釣り上げるのでハリ先の鋭さや形状が釣果を左右する。そしてハリは薬のごとく、各メーカーからたくさんの種類のハリが発売されている。ハリも河川によって、アユの種苗の種類、河川の水量、石の並び、石の大小によって違いがあるように、この河川はこのハリが良い、悪いとかも耳にすると思う。

私が三重県・宮川上流、大内山川で使うハリはまずダイワエアースピード。群れアユや追いの弱いアユにも、軽い力で刺さり込みバレが減少。硬いウロコも突き通す貫通力。後期のウロコが硬くなったアユや、大型のアユに対しても効果的。

次に掛かり重視で軽量、細軸のがまかつ頂。ハリ幅を抑えた独自の狐型形状と細軸軽量設計は、オトリの負担軽減による自然な泳ぎを生み出し、確実に野アユの追い気を高める。やや外向きのハリ先がもたらす、野アユが軽く触れただけで鈎立ちする掛かりの良さもこのハリの魅力。

次はがまかつセツナ。明確なハリ先ストレートと、野アユとのコンタクト性を高めたハリ先角度が、野アユに吸いつくような素早いハリ立ちを実現し、触れた野アユは瞬時にフトコロ深くまで刺さり込む。追いの弱い人工産アユに対しても威力を発揮する。

オーナー一角。掛けバラシを防止。まさに狐トンボとでも呼びたくなる独自フォルムに仕上がった特徴的なハリ先角度は広角に攻め、フトコロが広い形状は見切れを最大限に防ぎ、「角」が野アユの弱いアタリも確実に捕らえて深掛かりさせる。

ASTEAギブ超早掛けタイプの最大の特徴は独特なシワリR形状から構成されたフトコロ。早掛けバリの世界を一段と進化させ、超早掛けバリの世界を確立。

オーナーダブ蝶一角はここ一番のオトリ取りに。養殖オトリから天然に変えたいとき、どうしても1匹が取りたいときなど、ここ一番で役立つのがダブル蝶バリ。

これらのハリをハリの号数、ハリハリスの号数、種類(ナイロン、フロロカーボン)を使い分けて当日のアユの活性、動きで自分の釣りに合ったハリを使用している。