40代にもなれば社会人経験も長く一般常識も身についている。転職の面接で気をつけることは、経歴や自己アピール程度だと思う人も多いだろう。ただし社会人経験が長いからこそ出てくる癖や意識が弊害になり得ることもある。40代が転職の面接で気をつけるべきポイントは何か。
40代が転職の面接で気をつけたいポイント1……清潔感に欠ける身だしなみ
清潔感のある外見は、他者に好感を持ってもらいやすいもの。営業や接客業の男性は、外見を磨くためにネイルに通って爪を磨いたり、ひげの脱毛をしたりする。若い世代だけでなく中高年世代も含めて男性の身だしなみに対する意識が変わってきているのだ。
40代男性は体臭・口臭に注意する
40代の身だしなみとして気をつけたいのが体臭や口臭といった匂いだ。体臭や口臭などの匂いは周囲からは指摘しにくく、肝心の本人は気づきにくい。20代や30代の頃に問題がなくても、40代頃からは加齢により体臭に変化が起こる。歯周病や虫歯、生活習慣病が口臭を引き起こすこともある。
体臭が気になるのなら面接の前に汗拭きシートなどを使用したり、口臭対策用のガムやサプリなどを利用したりするのもいいだろう。
白髪を染めたほうが印象は良くなる
まばらに白髪があるよりも白髪染めで黒くした方が若々しく、活力もある。白髪染めに強い抵抗がなければ、さらなる印象アップの方法として検討してみてはどうだろう。
40代が転職の面接で気をつけたいポイント2……年下の面接官に対する横柄な態度
40代であれば、責任ある立場についている人も多い。部下に敬われる立場にいると、無意識のうちに普段の自分が出てしまう。転職の面接でも態度や口調がぞんざいで横柄になっていることがあるので注意だ。
面接官が明らかに年下の場合、こうした態度になってしまう人が存在する。面接官からすれば、入社後も周囲に同じ態度をとる人だろうと思われたり、年下の上司は受け入れられない人だという印象を持たれたりするリスクがある。
面接は、お互いにこれから一緒に仕事をする仲間としてふさわしいかを見極める場である。年齢に関係なく相手に敬意を払い、謙虚な態度を心がけることが大切だ。
40代が転職の面接で気をつけたいポイント3……相手の話を最後まで聞かない
40代までの長い競争生活のなかで積み重ねた意識が、他者からのマイナスの印象になることがある。特に気をつけたいのが、相手の話を最後まで聞かないことだ。
テレビの討論番組をイメージすると分かりやすいだろう。討論とは相手の話を聞いてからそれに対して意見を返すものだ。誰かが話している途中で無理やり割って入り、自分の主義主張だけを一方的に訴える場面を見ることがある。
こういう言動は、自分を良く見せたい、目立ちたいと自分の評価ばかりを気にしていると起きやすい。テレビ番組で目立つのは仕事のうちだが、転職の面接で同じようなことをするのは間違いだ。どんなに素晴らしい経歴があってもコミュニケーション能力がなく、自分本位な人だと思われるだろう。これでは転職の成功は遠のいてしまう。
相手の話を最後まで聞くということを意識し、論理的で落ち着いた会話をすることで、面接での好評価につなげたい。
40代が転職の面接で気をつけたいポイント4……差別的で不用意な発言
転職面接でネガティブトークは決していい印象を残さない。特に管理職の経験が多い40代であれば、リーダーとして資質が求められるため差別的な発言には注意だ。
1997年に男女雇用機会均等法が改正され、事業主に対するセクシュアルハラスメントの防止が規定された。その時は配慮義務でしかなく、2006年になってやっと措置義務(義務化)となった。妊娠・出産等に関するハラスメント防止措置は2016年とつい最近のことである。
(厚生労働省の「男女雇用機会均等法の変遷」による)
差別に気をつけなければならないことは、国籍や宗教をはじめ他にもいくつもある。若い頃は当たり前だと思っていたことが、昨今では差別やハラスメントだと言われてしまう。差別的な意識や発言は、社内でのトラブルになる可能性があるため、どんなにスキルがあっても面接で落とされやすい。
面接時の発言に注意するのはもちろん大事であるし、不意な質問があっても対応ができ入社後にトラブルを起こさないよう、これを機に差別的と向き合うことが大事だ。
転職の面接で感触が良くない場合にはリカバリーを心がける
転職の面接中に相手の反応が良くなく、「失敗した!」と思うこともある。その場合は、気が付いた時点で補足しよう。他の話題に進んでしまったなら、後ほど質問するなど話題を持ち込んで、説明をやり直してもいい。臨機応変に会話を工夫し、リカバリーを心がけることが重要だ。
40代であれば経験により、リカバリー能力を培ってきているはずだ。失敗と感じても落ち着いて対応することで会話をコントロールしよう。
今まで培った経験を武器に40代で転職の面接を成功させる
面接で必要なことは、何か新しい対策をしなくても40代までのキャリアの中で十分備わっているはずだ。しかし当たり前のことを当たり前にできる人は意外と少ない。ひとつひとつ丁寧に行うことで、転職での面接を有利に導いてほしいものだ。
文・渡邊全美(ITコンサルタント・経営者)
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