(本記事は、中島 豊氏の監修・編書「社会人の常識: 仕事のハンドブック」経団連出版の中から一部を抜粋・編集しています)
クリーンデスク・ポリシー
つい1ヵ月前、隣の営業二課で情報紛失未遂があったから、最近特に厳しくチェックしてるみたい。きのうの夜そのチェックがあったみたいで、今朝、那須山くんが関野課長に注意されてた! お客さんの名簿を机の上に出しっぱなしにして帰っちゃったらしい。那須山くん落ち込んでたなあ。。。私も、きのうは大丈夫だったけど、たまにやっちゃうんだよなー。気をつけなきゃ。
離席時は机の上に何もない状態にするのが原則です
退社時だけでなく、食事や外出などで長時間席をはずすときも、机の上に何もない状態にすることが原則です。戻ってきてから同じ仕事を続ける場合でも、いったん机の上を整理しましょう。特に重要書類などは引き出しにしまい、共有書類は、自分が不在の間にほかの人がその書類を探すことがないよう一度、元の場所に戻します。また、パソコンはロックします。
そうはいっても、ついうっかり、しまい忘れることもありますので、普段から下記の点を心がけましょう。
- パソコンなどのパスワードを書いたメモを机の上に置かない
- 顧客情報など内部情報が記載された書類は鍵がかかる場所へ保管する
- 退社時にはキャビネットや机の引き出しに鍵をかける
- オフィスの座席表や電話番号表は引き出しにしまう
- 機密事項の入った書類は、不要になったら必ずシュレッダーにかける
- プリンター、コピー機、ファクス機を使用した際は、書類などを置きっぱなしにしない
なお自分の机であっても仕事場であるということを常に意識し、仕事に不必要な私物は置かないようにしましょう。好きなアイドルの写真をピンナップしたり、お気に入りのぬいぐるみを置いたりするのもやめましょう。
「うっかり」で会社に損失を与えないように
自分の「うっかり」が会社に大きな損失をもたらす可能性があります。この損失とは賠償金などの目に見えるものだけでなく、信用失墜やイメージ悪化などの目に見えないものも含みます。会社のルールを熟知してそれに従いましょう。
なお会社の情報管理のルールに従わずに顧客情報を漏洩させてしまった場合は、たとえそれが故意ではなくても、当人とともに会社も処罰の対象となることがありますので、情報管理には特に注意が求められます。
直帰・早退の連絡
訪問が終わってから関野課長に電話で報告したら、そのまま直帰していいって。ラッキー!いつもよりちょっと早かったから、渋谷でお買い物しちゃった。でも渋谷でリクルートスーツの私…完全に浮いてた。
早退するときは業務が滞らないよう配慮しましょう
早退をする場合、あらかじめわかっているときは前もって届け出て業務の調整をします。体調不良や急を要する理由で早退する必要がある場合は、すぐに上司に報告し、自分が退社したあとの業務について相談します。できるだけきりがいいところまで仕事をすませ、必要な場合はやり残した仕事を引き継いでから退社しましょう。
早退した翌日は、出社後すぐに、上司や仕事を引き継いでくれた同僚に「ご迷惑をおかけしました」「お休みの間、ありがとうございました」など、お詫びと感謝の気持ちを伝えることを忘れないようにしましょう。
直帰するときは必ず確認の連絡を入れましょう
外出先から職場に戻らずに直接、帰宅する場合は、上司の許可が必要です。外出先での用件が終わった時点で上司に電話をし、業務の報告をしたうえで、「このまま帰宅しても構いませんか」「社に戻ったほうがよろしいでしょうか」などと必ず確認します。外出前に上司の許可があった場合も、業務が終了した時点で必ず連絡を入れます。
なお外出前に直帰の許可をもらった場合は、周りの同僚にも「○○社訪問後、直帰予定です」などと伝えましょう。これは、早退の場合も同様です。また各自の予定を書き込むホワイトボードなどが設置されている場合は、外出先と合わせて直帰する旨まで書き込みます。