ネット証券では口座開設費や口座管理料が発生しない。そのため証券口座を複数開設しておくという考え方が一般的だ。そこで投資初心者がネット証券最大手のSBI証券と楽天証券の2社で口座を開設するメリットを紹介する。
目次
1.口座を併用する2つのメリット
2.SBI証券の口座開設の流れ
3.楽天証券の口座開設の流れ
4.ダブル口座保有で利便性アップ
1.SBI証券と楽天証券の両方で口座開設をする2つのメリット
ネット証券最大手のSBI証券、第2位の楽天証券。いずれも手数料の安さは業界最低水準であり、取扱商品の豊富さや幅広いサービスなども他社とは一線を画す。
単独でも使い勝手の良いSBI証券と楽天証券を併用すれば、用途によって使い分けたり機能を増強したりできる。併用により利便性や投資効果もアップする。
メリット1……それぞれが強い分野の投資情報を選択的に利用できる
SBI証券と楽天証券の併用により投資情報をより多く得ることができるのがメリットのひとつだ。
・SBI証券――豊富な海外市場関連投資情報
SBI証券ではメインサイトまたは商品別取引サイト上で投資に必要なあらゆる情報を気軽に入手できる。
とりわけ9カ国もの外国株式取扱い、FX口座数国内第1位ならではの為替ニュース、海外経済関連情報などの情報量は圧巻だ。
外国株式専用サイトではリアルタイム外国株式株価、チャート(有料)、海外銘柄サマリー、財務詳細など(無料)を入手できる。
メインサイトでは外国株式各種ランキング、海外マーケットの主要指標など、さまざまな投資情報を無料で閲覧できる。
FX専用サイトでは重大ニュース発表予定一覧の「週間経済指標カレンダー」、24時間更新で為替ニュースや各種指標発表結果を提供する「Marketwin24」、為替関連ニュースやテクニカル分析情報、市況レポートのメール配信サービス「FX wave」などを利用可能だ。
スマートフォン専用FXアプリ「HYPER FX」の高度テクニカル分析情報、あるいはFX専用高機能支援ツール「総合分析チャート」も利用価値が高い。
・楽天証券―情報量が圧倒的なマーケットスピード
楽天証券では圧倒的な情報量に定評がある高機能高性能ツール「マーケットスピード」を無料で利用できるメリットは大きい。
20種類以上の分析チャートはベーシック機能として使用できる。チャートに線を描画する、あるいはコメントを入れるといったカスタマイズも自由自在にできる。
同じくベーシック機能の一つであるリアルタイムランキングも約30種類のランキング情報を備えており取引のサポート環境としては秀逸だ。
ロイター・ジャパンをはじめとする複数の情報ベンダーによる最新情報や「日経テレコン(楽天証券版)」も無料で閲覧可能だ。
2社の口座を併用することにより海外経済指標や為替ニュースなどの海外投資情報ならSBI証券、高度テクニカルチャート分析や国内市況、国内ニュースなら楽天証券のように使い分けが可能だ。
それぞれ強みを持つ分野の投資情報を適宜収集して投資環境を整備するのに大いに役立つ。
メリット2……それぞれの特徴的なサービスを生かして使い分けられる
IPOを狙う人やポイントをよりお得に貯めたい人も両方の口座を持つとよいだろう。
・SBI証券――IPO取扱銘柄数が業界トップクラスで楽天証券とのダブル抽選参加で当選率アップ
2018年4月~2019年3月までのIPO実施銘柄総数95件のうちSBI証券によるIPO取扱銘柄数は90件、関与率は94.7%である。
第2位のみずほ証券のIPO取扱銘柄数69件、関与率72.6%を大きく引き離して業界トップクラスの実績をあげている。また同時期の楽天証券のIPO取扱銘柄数は13件、関与率は13.7%だ。
IPO狙いの投資家がSBI証券と楽天証券の口座を併用する場合、SBI証券をIPO抽選参加の主軸に据えながら楽天証券からも抽選に参加すれば抽選機会は計103回にのぼる。
さらにSBIのIPOチェレンジポイントも利用すれば当選確率のさらなるアップにもつながる。
・楽天証券――貯まったポイントの楽天市場などでの使用やポイント投資も可能
楽天証券のポイントプログラムは設定次第でハイペースにポイントを貯められる。
事前にポイントコースを設定しておくと国内株式手数料の1%、大口優遇対象なら2%のポイントバックがある。
楽天カード決済で投信積立すると買付金額100円につき1ポイント付与、投資信託の保有残高に応じてポイント付与、キャンペーンへのエントリー、あるいは楽天銀行との口座連携でもポイントが貯まる。
貯まったポイントは楽天市場などで支払いに利用できるだけでなく、貯まった楽天スーパーポイントを投資信託購入に充当できる「ポイント投資」もできる。
楽天カードユーザーが2社を併用する場合、ポイントが効率的に貯まる国内株式や投資信託の取引には楽天証券を、外国株式やFX、IPOなどの取引には他社に比べて優位性の高いSBI証券を活用するのも効果的な利用方法の一つだ。
2.SBI証券で口座開設をする方法は「ネット」か「郵送」の2つ
SBI証券と楽天証券の口座を併用するメリットを確認したところで、実際に口座開設する手順を紹介しよう。SBI証券の口座開設では「ネットで口座開設」と「郵送で口座開設」の場合で流れが異なる。
SBI証券の口座開設をネットで申し込む場合
SBI証券の口座開設をネットで申し込む場合の流れは以下だ。
・STEP1……SBI証券WEBサイトから口座開設を申し込む
SBI証券のWEBサイトにある「口座開設にすすむ」からメールアドレスを登録して氏名・住所などの情報を入力する。口座開設方法の「ネットで口座開設」または「郵送で口座開設」のうち、「ネットで口座開設」を選択する。
・STEP2……マイナンバーと本人確認書類を提出する
口座開設状況画面よりログインし必要書類を提出する。SBI証券の口座開設に必要書類はマイナンバーと本人確認書類だ。スマートフォンでマイナンバーカードを撮影して申請するほうが、提出書類が少なくて済むのでおすすめである。
スマートフォンで撮影できる場合は、以下のいずれかの書類を撮影し提出して口座開設が完了する。
- マイナンバーカード
- マイナンバー通知カード+運転免許証
・STEP3……初期設定(連絡先や投資に関する各種質問事項など)を行う
SBI証券の口座開設申し込み完了時に発行されたユーザーネームとログインパスワードでログインする。画面に従って初期設定を行う。
SBI証券の初期設定では連絡先、職業、勤務先、振込先金融機関口座、投資に関する各種質問事項を登録する。
・STEP4……口座開設の完了通知を受け取る
提出した書類の審査などが完了すると「メール」または「郵送」のうち選択した方法で、SBI証券の「口座開設完了通知」を受け取ったら取り引きを開始できる。
メールで受け取った場合に限り、取り引きパスワード設定後から取り引きが可能になる。
SBI証券の口座開設を郵送で申し込む場合
SBI証券の「郵送で口座開設」を選択した場合の流れは以下である。
・STEP1……SBI証券WEBサイトから口座開設を申し込む
SBI証券のWEBサイトから「ネットで口座開設」STEP1と同様に進み、口座開設方法で「郵送で口座開設」を選択する。
・STEP2……マイナンバーと本人確認書類を提出する
「郵送で口座開設」を選択すると、SBI証券から口座開設の手続きに必要な書類が普通郵便で郵送される。受け取ったら必要事項を記入しSBI証券へ返送する。
そのときに提出するマイナンバーと本人確認書類の組み合わせは次のどちらかだ。
- マイナンバーカード+本人確認書類1種類(運転免許証やパスポートなど)
- 通知カード+本人確認書類2種類(運転免許証やパスポートなど)
・STEP3……口座開設の完了通知を受け取る
提出書類の審査が完了すると、SBI証券より登録住所宛てに簡易書留(転送不要)が郵送される。郵便物にはユーザーネーム、ログインパスワード、取引パスワードが記載されている。
・STEP4……初期設定(勤務先や出金先の金融機関など)を行う
WEBサイト右上の「お客様サイトへログイン」にユーザーネームとログインパスワードを入力してログインする。初期設定の案内画面に従い勤務先や出金先の金融機関などの必要事項を設定する。
初期設定完了後にSBI証券の取り引きが可能になる。
3.楽天証券の口座開設では初期設定後にマイナンバーの登録を行う
楽天証券の口座開設では本人確認書類のアップロード後に初期設定を行う。最後にマイナンバーを登録する流れである。
STEP1……楽天証券WEBサイトから口座開設を申し込む
楽天証券WEBサイトの「口座開設」ボタンから口座の開設を申し込む。
STEP2……本人確認書類をアップロードする
楽天証券の本人確認書類として有効なのは運転免許証、各種健康保険証、パスポートなどである。マイナンバー通知カードは本人確認書類として利用できない。
本人確認書類はデジカメ、スマートフォン、スキャナーなどで保存し、画面の案内に従いスマートフォンまたはパソコンにてアップロードすれば提出できる。
STEP3……「ログイン情報のお知らせ」郵便物の受け取る
楽天証券の口座開設手続きの完了後、登録の住所へ「ログイン情報のお知らせ」が書留郵便(転送不要)にて郵送される。「ログイン情報のお知らせ」にはログイン時のIDやパスワードが記載されている。
STEP4……初期設定を行う
楽天証券のWEBサイトまたはスマホサイトの「ログイン」ボタンからログインして暗証番号や勤務先情報などの初期設定を行う。
STEP5……マイナンバーを登録する
初期設定が終わったらマイナンバーの登録画面に遷移する。マイナンバーの登録方法はスマートフォンのアプリか郵送の2種類から選択できる。
マイナンバーの登録が完了し投資資金の入金後に取り引きを開始できる。
4.SBI証券と楽天証券のダブル口座保有で利便性アップ
SBI証券と楽天証券は単独でも口座を開設するメリットの多いネット証券である。
こうした実力のある2社の口座を併用する最大のメリットはそれぞれの強みや特徴を生かして1+1=2の投資効果を得られることだろう。
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