万が一に備えて
10月と11月には「医療・災害」分野の実証実験が2ヶ所で行われた。
10月は、過去に豪雨による土砂災害で孤立状態に陥ったことのある広島県安佐北区で、15kgの医薬品の搬送を実施。距離約300m、高度差100mでの目視外となる条件下で、離陸から荷下ろし、帰還、着陸まで全自動で中身の品質を維持した状態で届けることに成功している。
11月は、山梨県南巨摩郡身延町の本栖湖にて、水難事故を想定した救出・救助訓練を実施。水に浮かぶ救助用ロープや浮輪、20kgとなるブイをドローンから投下し、特別救助隊員と連携した共同訓練を行った。
ドローン紹介
これらの実証実験に使用した大型ドローンは2種類。
汎用性の高い「YOROI6S1750F」は、カーボンシェルを採用した堅牢かつ軽量の機体で、防水性・耐風性にも優れたドローンだ。運搬リール、計測器、散布機、特殊カメラなどのユニットを取り付けられるという特徴から利用シーンは幅広い。最大積載重量は30kg。
最大離陸重量140kgという「KATANA12D1750F」は、上下プロペラ12枚を備える重量物運搬用ドローン。用途に合わせてカスタマイズすることもできるようだ。
C&R社は、LEVEL4(有人地帯における目視外飛行)の実現を見据えつつ、まずはLEVEL3(無人地帯における目視外飛行)となる山間部での検証を重ね、ドローン運搬の実用化を進めていく姿勢。さまざまなユースケースを想定して行われた実証実験のデータやノウハウが今後のドローン運搬実用化に貢献してくれることを期待したい。
PR TIMES
提供元・TECHABLE
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