昨今では地方の中小企業を救う存在として、「副業人材」が注目されています。特に人手不足で悩む企業にとって、副業人材は貴重な戦力になるかもしれません。人材戦略で悩みを抱えている経営者は、いち早く副業人材の魅力と実情を押さえておくことが大切です。

働き方改革の影響で注目?「副業人材」とは

副業人材とは、普段は一般的なサラリーマンと同じように働き、すきま時間を使って副業に取り組む人材のこと。中でも個人の名前を使って副業をする人材は、「副業系フリーランス」と呼ばれています。

副業への取り組み方は個々人によって異なり、本業と副業を明確にわけている人から、2社以上に雇用される「ダブル雇用」で働く人までさまざまです。業種も非常に幅広いことから、近年では副業人材が活躍する企業も珍しくなくなりました。

働き方改革によって副業の形が見直される中、副業人材は貴重な戦力として注目されつつあります。

副業人材を活用する3つのメリット

雇用する企業側から見ると、副業人材には正社員や派遣社員にはないメリットがあります。その中でも、以下では中小経営者が特に押さえたいメリットを紹介します。

1.採用の間口が広がる

戦力として副業人材を選択肢に入れると、採用の間口がぐっと広がります。また、副業人材側も積極的に働き口を探しているため、正社員やアルバイトほど採用の競争力は高くありません。

人材不足に悩む中小企業にとっては、採用のコストと手間を抑える貴重な選択肢になり得るでしょう。

2.専門性が高い人材を獲得できることも

副業人材の中には、大手で培ったハイスキルを備えている人材も存在します。正社員やアルバイトに比べると、専門性の高い人材が多い傾向にあるため、副業人材に目を向けるだけで即戦力が見つかるかもしれません。

また、優秀な人材が見つかったら徐々に雇用契約にシフトするなど、柔軟な人材戦略を図れる点も魅力的なポイントです。

3.雇用コストを業務量で調整できる

副業人材をフリーランスのような形で採用する場合は、業務量を増減させることで雇用コストを調整できます。運転資金に悩まされがちな中小企業にとって、コスト面での融通がきく点は大きな魅力です。

ほかにも、売上が少ないときには人員(副業人材)を減らすなど、会社の経営状況に合わせた人材戦略を立てやすくなります。